マリがウクライナと断交、ワグネル襲撃で反体制派に情報提供

AI要約

マリがウクライナとの国交を断絶した理由として、ウクライナがマリの反政府武装勢力に情報を提供したことが挙げられる。

ウクライナ保安局がワグネル襲撃に関するウクライナ政府の関与を確認し、その情報提供はマリの反体制派がロシアの戦争犯罪集団に対抗するために利用されたことが明らかになった。

襲撃ではトゥアレグ族の反体制派とアルカイダ系の組織が連携し、ロシア人とマリ軍の死傷者が出た。これにより、ロシア政府のアフリカでの代理戦争についての懸念が高まっている。

(CNN) 西アフリカのマリは4日、ウクライナとの国交を断絶すると発表した。7月にロシアの民間軍事会社ワグネルの戦闘員が襲撃された事件に関連して、ウクライナがマリの反政府武装勢力に情報を提供したことを受けた措置。

マリ暫定政権の報道官は、ウクライナの敵対的姿勢を非難すると発表した。マリが一貫してロシアとウクライナの間の危機の平和的な解決を呼びかけてきたにもかかわらず、ウクライナがそれをないがしろにしたとしている。

ウクライナ保安局(SBU)は先に、ワグネル襲撃に関してウクライナ政府がマリの反体制派に情報を提供していたことを確認。ウクライナのテレビを通じて7月下旬、「反体制派は必要な情報を入手し、それによってロシアの戦争犯罪集団に対する軍事作戦を成功させることができた」と発表していた。

この襲撃ではトゥアレグ族の反体制派と、サハラ砂漠南部のサヘル地域を拠点とするアルカイダ系の「イスラム・ムスリムの支援団」(JNIM)が連携した。JNIMはロシア人50人とマリ軍の兵士数人を殺害したと主張し、トゥアレグ側はマリ軍兵士とロシアの戦闘員数人を拘束したことを明らかにした。

ロシア語のテレグラム非公式チャンネルによると、ロシア側の死者は80人に上ったとの情報もある。アフリカで活動するワグネルにとっては最悪の損失だった。ロシア政府はサヘル地域とアフリカ中部で代理勢力を利用して、西側の影響力に対抗しようとしている。