<パリ五輪>韓国女子アーチェリー10連覇の秘訣…東京大会3冠選手も代表選抜で脱落(2)

AI要約

大韓アーチェリー協会は選手の訓練とノウハウを体系的に管理し、パリ五輪に向けて緻密な準備を行っている。

代表チームは団体戦での成功を最優先とし、選手たちは連携を深めるために努力している。

協会は現代自動車グループの支援を受け、技術や環境面で選手たちをサポートしている。

原則に基盤を置いた支援システムも隠れた功臣だ。選手と指導者は変わるが問題はない。訓練とノウハウが体系的、連続的に管理されるためだ。大韓アーチェリー協会とコーチ陣は大会ごとに数百ページの報告書を作成する。代表チームの象徴のようになった騒音訓練もこのように誕生した。また、パリ五輪アーチェリー会場と環境が似た南漢江の川辺で風に適応する訓練もした。さらに鎮川(ジンチョン)選手村にパリ五輪アーチェリー会場をそのまま再現した。射台、標的板プラットフォーム、カメラボックス、心拍数測定器、入場動線まで五輪を再現し模擬試合を行った。

事実女子代表チームは五輪前2度のワールドカップでパリ五輪の決勝相手だった中国に敗れた。ホン・スンジン総監督は「選手たちが息を合わせていく過程だ。どんどん良くなっており五輪では100%になるだろう」と自信を見せたが、実際に良くなった。試合を繰り返し撃つ順番を最適化した。競技中も対話を続けるが、最終走者のイム・シヒョンは先の2選手のシュート動作を分析して教え、先に撃った選手は風の情報を伝える。

もうひとつ、アーチェリー国家代表はいつも「(個人戦より)団体戦で金」を最初の目標に掲げる。ともに成し遂げる勝利がより貴重なことを知っているためで、結局10連覇という神話の礎になった。イム・シヒョンは「個人戦はミスすれば自分のせい、うまくやれば自分のおかげだ。だが団体戦は(ミスすれば)3人がメダルを取れないという負担があり、より集中することになる」と話した。

◇国家代表「団体戦の金が一番の目標」

大韓アーチェリー協会はスポーツ競技団体のうち代表的な模範団体だ。1985年から協会会長社を務める現代自動車グループのおかげだ。韓国では単一種目への最長期後援だ。金銭的支援だけでなく、グループの技術力を活用した矢の検査用の超精密シュートマシン、ビジョン基盤の心拍数測定装備などを支援した。最近では代表選手が訓練用シュートロボットと1対1の対戦訓練もした。協会会長を務める現代自動車グループ鄭義宣会長も2008年の北京大会から会場を訪れ選手たちを激励してきた。

協会は競技場近くのスポーツクラブを貸し切ってアーチェリー代表チーム向けの専用練習場も用意した。ナム・スヒョンは「練習環境がとても良くやりやすい」、イム・シヒョンは「良い環境を作ってくれ(10連覇という)結果を作ることができた」と話した。鄭会長は「協会で金メダル3個を目標にし3個は取らなくてはならないのではと考える。私たちも熱心にサポートし、選手たちも熱心にやって欲が出るだけに、もっと多く取れれば良い」と話した。