中伊首脳、経済協力で一致 「一帯一路」離脱も緊密化

AI要約

中国の習近平国家主席とイタリアのメローニ首相が北京で会談し、EVやAIを含む経済分野での協力強化で合意

習政権は欧州各国との関係緊密化を急ぎ、米国主導の中国包囲網に対抗

イタリアは一帯一路から離脱したが、中国との経済協力を維持したい意向

 【北京時事】中国の習近平国家主席は29日、北京の釣魚台迎賓館でイタリアのメローニ首相と会談し、電気自動車(EV)や人工知能(AI)を含む経済分野での協力強化で一致した。

 習政権は米国が主導する中国包囲網を突き崩そうと、経済を柱に欧州各国との関係緊密化を急いでいる。

 イタリアは先進7カ国(G7)で唯一、中国主導の巨大経済圏構想「一帯一路」に参加していたが、メローニ氏率いる右派連立政権は「経済的恩恵に乏しい」と判断。昨年、離脱を通告した。ただ、中国は一帯一路の枠にとらわれずに経済協力を深め、イタリアとの関係を維持したい意向だ。

 習氏は「イタリア企業の対中投資を歓迎するとともに、イタリアの優れた産品をさらに多く輸入したい」と強調。欧州連合(EU)による中国製EVへの追加関税などを念頭に、「差別的でない」対応も求めた。