韓国新卒の就職浪人、就活期間は平均1年2カ月・58%は初月給200万ウォン未満

AI要約

20〜34歳の若者の就職難が深刻化しており、現役就職や就職浪人よりも長期就職浪人が増えている。就職までの平均期間は1年2カ月で、年々延びている。

若者たちは大企業の公開採用に挑戦しても不合格が続き、スペックを積む努力が報われず、スタートアップ企業などでの就職を余儀なくされている。

労働市場の高齢化が進む中、青年層の正社員採用が難しくなっている。企業は景気の悪化や費用負担の問題から若者の採用に慎重であり、60・70代の就業者数が伸びている一方、20・30代の数は減少している。

韓国新卒の就職浪人、就活期間は平均1年2カ月・58%は初月給200万ウォン未満

 4年前に大学の商経学部を卒業したKさん(31)は、卒業の2年後からアルバイトを転々としている。週に1時間以上だけ働いても就業者としてカウントされる韓国統計庁の基準では、2年前から就業者に分類されているが、彼は自分が立派な新社会人だとは思っていない。少ないときには月50万ウォン(約5万6500円)、多くても150万ウォンしか稼げないアルバイト4カ所を経て、「真の就職先」を探している。Kさんは「大企業でなくとも、少なくとも月300万ウォン以上受け取れる企業に入ることが目標だ。周囲にも自分のような就職三浪、四浪の人が少なくない」と語った。

 大学を卒業してすぐに就職する「現役就職」や1年以内に就職する一浪の「就職浪人」が減り、長期就職浪人が増えている。韓国統計庁によると、今年5月現在で就職しているか就職経験がある20~34歳の683万2000人が最初に就職するまでの平均期間は1年2カ月で、前年より1.7カ月延びた。関連統計を取り始めた2017年以後で過去最長だ。卒業して1年たっても就職活動に没頭する就職浪人は10人中3人に達することが分かった。

 青年層が良い就職先を探す登竜門である大卒公開採用は門戸が次第に狭くなっており、年初来の内需と建設景気の不振も重なり、人生最初の職場を探す青年層の就職戦線には冷たい北風が吹いている。

 京畿道在住のLさん(31)は、新卒当時の2019年から大企業の公開採用に挑戦したが、全て不合格だった。ハードルを下げ、今年あるスタートアップ企業に就職したLさんは「さまざまな公募で賞を取ったり、インターンをしたりして『スペック』を積み上げたが、望むような結果を得ることができなかった。大企業に就職するための努力はまるで『底が抜けた瓶に水を注ぐ』ようだった」と話した。

 60・70代を中心に就業者数が増え、労働市場の高齢化が長期化する中で、青年層の就職難は日増しに深刻化している。現代経済研究院のチュ・ウォン経済研究室長は「半導体輸出を除き、消費や設備投資など全部門で景気が悪く、企業が中長期的に多額の費用がかかる青年の正社員を採用できずにいる」と指摘した。実際、最近の雇用市場は60・70代の就業者数の伸びが圧倒的に高く、20・30代の就業者数は減少する高齢化現象が続いている。昨年の月平均就業者数は2841万6000人で前年比32万7000人増えたが、60歳以上の就業者数の伸びは36万6000人だったのに対し、20代の就業者数は8万人以上減った。