SKハイニックスの営業利益率33%なのに株価は8.87%暴落=韓国

AI要約

SKハイニックスが売上と営業利益で歴代最高を達成したが、株価は急落した。

第2四半期の業績上昇は人工知能メモリーの需要増加やDRAM価格の上昇が要因だった。

SKハイニックスの営業利益がサムスン電子を超える可能性も指摘されている。

SKハイニックスの営業利益率33%なのに株価は8.87%暴落=韓国

 SKハイニックスが今年第2四半期に歴代最高の売上を上げた。営業利益も6年ぶりに5兆ウォン(約6千億円)台に跳ね上がった。人工知能(AI)ブームによる高帯域幅メモリー(HBM)需要の急増とDRAM価格の上昇などの影響とみられる。しかしこの日、SKハイニックスの株価は米国証券市場で技術株が急落した影響などにより8.87%暴落した。

 SKハイニックスは25日、第2四半期(4-6月連結基準)の売上16兆4233億ウォン(約1.8兆円)、営業利益5兆4685億ウォン(約6千億円)を上げたと発表した。売上は四半期基準で歴代最高だ。昨年同期より124.8%増えた。これまでの最高値は2022年第2四半期の13兆8110億ウォンだった。

 営業利益は昨年第2四半期の赤字(営業損失2兆8821億ウォン)から黒字に転じた。四半期の営業利益が5兆ウォン台に進入したのは、半導体の超好況期だった2018年以降6年ぶりだ。当時、第2四半期と第3四半期にそれぞれ5兆5739億ウォン、6兆4724億ウォンの営業利益を記録した。営業利益率は半導体業況回復傾向を示した直前四半期より10%上がった33%を記録し、純利益は黒字に転じ4兆1200億ウォン(約4500億円)を記録した。ハイニックスは職員に月基本給の150%を上半期の成果給として支給することにした。

 第2四半期の業績上昇の主な要因としては、HBMと企業サーバー用ソリッドステートドライブ(eSSD)の売上拡大が挙げられる。いずれも人工知能メモリー製品だ。特にHBMの売上は第1四半期比80%以上、前年同期比250%以上増加し、業績上昇を主導した。SKハイニックスは「HBMなど人工知能メモリー需要の伸びと共に、DRAMとNAND製品全般で価格上昇傾向が続き売上が増加した」として「プレミアム製品を中心に販売が増え、為替レート効果も加わり好実績をおさめた」と説明した。

 市場ではこのような実績好調が下半期も続くだろうという観測が出ている。ハンファ投資証券のキム・グァンジン研究員は「後発走者の5世代HBM3E市場への浸透が予想に反し円滑になされず、HBM市場でSKハイニックスの競争優位が当分続くだろう」と見通した。

 今年上半期のSKハイニックスの営業利益がサムスン電子半導体部門(DS部門)の営業利益を超えたという分析もある。ハイニックスの上半期の営業利益は8兆3千億ウォン(約9200億円)程度だ。サムスン電子の半導体部門の第1四半期の営業利益は1兆9100億ウォン(約2100億円)で、第2四半期の営業利益は細かくは出ていないが証券街では5兆~6兆ウォン程度と推算している。サムスン電子の半導体部門が第2四半期に6兆4千億ウォン(約7100億円)以上の利益を上げなければ、ハイニックスが営業利益基準で上半期メモリー市場1位を占めることになる。サムスン電子は31日、第2四半期の確定実績と部門別実績を発表する。

 一方、この日のSKハイニックスの株価は、昨年よりはるかに良い実績にも関わらず前日より8.87%急落した19万ウォンで取引を終えた。米ニューヨーク株式市場でNVIDIA、テスラなどの技術株の急落が投資心理に否定的影響を与えたと見られる。

キム・ギョンウク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )