古代エジプトの兵舎や武器庫を発掘 ラムセス2世の青銅の剣も

AI要約

エジプト観光・考古省は、北部ブハイラ県で古代エジプトの新王国時代の兵舎や倉庫を発掘。ラムセス2世の名前が刻まれた青銅の剣も見つかった。

発掘された建築物は防衛のために作られ、兵士の日用品や牛の埋葬墓、ラムセス2世の名前が彫られた石灰岩が発見。

ラムセス2世は多くの建築物を残したファラオで、世界遺産アブシンベル神殿の造営でも知られる。

 エジプト観光・考古省は、北部ブハイラ県で古代エジプトの新王国時代(紀元前16世紀~同11世紀)の兵舎や、武器や食料などを保管していた倉庫を発掘したと発表した。古代エジプト文明の最盛期を築いたファラオ(王)、ラムセス2世の名前が刻まれた青銅の剣も発見したという。

 発表によると、発掘したのはエジプトの調査チーム。建築物は狭い通路を挟んだ両側に規則正しく並んでいた。北部の地中海や西部からの侵略に備え、この場所にとりでが築かれ、兵士が防衛に当たっていたという。

 倉庫は兵士の日用品を保管するために使用されていたとみられ、魚や動物の骨が入った陶器や調理に使われたかまど、狩猟道具などが見つかった。また、古代エジプトで強さや繁栄の象徴とされる牛が埋葬された墓や、ラムセス2世の名前が彫られた石灰岩もあった。

 ラムセス2世は多くの建築物を残したファラオで、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されているアブシンベル神殿を造営したことでも知られる。【カイロ金子淳】