コモドドラゴンの歯に鉄の「コーティング」、歯の摩耗遅らせる 新研究

AI要約

インドネシアの固有種であるコモドドラゴンが鉄のコーティングを持つ歯を持っていることが新たな研究でわかった。

鉄は歯の切れ味を保つ保護層として機能しており、歯の先端やのこぎり状の歯の先に集中している。

驚きをもって受け入れられた研究結果であり、哺乳類の歯に関連付けられる鉄が爬虫類の歯に存在することが示唆された。

コモドドラゴンの歯に鉄の「コーティング」、歯の摩耗遅らせる 新研究

ロンドン(CNN) インドネシアの固有種で世界最大級のトカゲ「コモドドラゴン」の歯は獲物を引き裂きやすいよう鉄のコーティングで覆われていることがわかった。新たな研究が24日、ネイチャー・エコロジー・アンド・エボリューションで発表された。

研究によれば、金属は歯の先端やのこぎり状の歯の先に集中しており、オレンジ色に染まっている。

英キングス・カレッジ・ロンドンの講師で歯の生命科学が専門のアーロン・レブランク氏が率いる研究チームは高度な画像化技術と化学分析を使ってコモドドラゴンの歯を調べた。

レブランク氏はCNNの取材に対し、研究チームは、鉄が薄いコーティングの中に集中しており、それが切れ味を保つ保護層として機能していることを発見したと語った。

レブランク氏によれば、もし鉄のコーティングなかった場合、歯の先端のエナメル質がすぐにすり減り、歯が鈍くなってしまうという。

レブランク氏は、今回鉄が発見されたことには驚いたと述べた。鉄は通常、爬虫(はちゅう)類よりも、ビーバーやネズミといったより複雑な歯を持つ哺乳類の歯と関連することが多い。

レブランク氏は「それを実際に信じるまで、何度も見た」と振り返った。最初は獲物を食べたときについた染みだと考えたという。「誰かがオレンジ色の油性マーカーか細い絵筆を使って歯の先にオレンジ色を塗ったように見える」と言い添えた。

分析によれば、歯が歯肉組織から生えたときにはすでに鉄が存在していた。野生のコモドドラゴンとは全く異なった食生活を送っている動物園のコモドドラゴンにも鉄が存在していることが判明したという。