# 動物学

高速移動中のカバ、宙に浮いていた 新研究
2024.07.05

高速移動中のカバ、宙に浮いていた 新研究

(CNN) カバは高速で地上を移動する際、宙に浮くことができる――。そんな研究結果が明らかになった。カバは体重2000キロ以上で、大半の時間を水の中で過ごす。英王立獣医科大学(RVC)の声明によると、高速移動中に4本の脚がすべて地上から離れていることが分かったのは今回が初めてだと

50歳で「養子」に授乳するゴリラを確認、異例かつ感動的、母に拒絶された子2頭を世話
2024.07.02

50歳で「養子」に授乳するゴリラを確認、異例かつ感動的、母に拒絶された子2頭を世話

 米国オハイオ州にあるクリーブランド・メトロパークス動物園のニシローランドゴリラの専用スペースには、7頭のゴリラの群れが暮らしている。メスのフレドリカは、赤ちゃんゴリラのジャミーラを優しく抱きかかえ、背中には幼いカイェンベを乗せている。やがてカイェンベがフレドリカの背中から下りて、干し草の山で

骨折を治し、痛みを和らげる…「猫のゴロゴロ」と鳴く行為に秘められた「驚きのパワー」
2024.06.30

骨折を治し、痛みを和らげる…「猫のゴロゴロ」と鳴く行為に秘められた「驚きのパワー」

〈うつや不安も軽減…猫を飼っている人ほど「幸せになれる」理由〉 から続く「ゴロゴロゴロゴロ……」 猫がリラックスしたときに喉から鳴らすこの音に秘められた驚きのパワーとは? 1冊まるごと猫について書いた、にゃんこ本の決定版『 にゃんこパワー:科学が教えてくれる猫の癒

「そこに女がいるからだ…」米国のバッタが繰り広げる“メス争奪戦”がまるで人間模様だった
2024.06.28

「そこに女がいるからだ…」米国のバッタが繰り広げる“メス争奪戦”がまるで人間模様だった

 野外研究の武者修行のため、文通相手の教授を頼ってアメリカに渡った「バッタ博士」。「ラバー(イースタン ラバー グラスホッパー)は湿地帯に浮かぶ小さな島を雌雄の出会いの場として使っている」という仮説を検証すべく、フィールドワークへと出かけた。観察や解剖を通して浮かび上がってきたラバーの繁殖行動

仮面ライダーもびっくり?米国の「ノロマなバッタ」が危機に繰り出す「驚異の必殺技」とは?
2024.06.27

仮面ライダーもびっくり?米国の「ノロマなバッタ」が危機に繰り出す「驚異の必殺技」とは?

 アフリカに生息するサバクトビバッタの研究者である筆者は、見聞を広めるために飛んだアメリカで、フィールドワーク中に「ノロマなバッタ」に出会う。彼らには天敵だらけの湿地帯で、野生動物から身を守る驚異の必殺技があったのだ。本稿は、前野 ウルド 浩太郎『バッタを倒すぜ アフリカで』(光文社新書)の一

よこはま動物園のマレーバクが台湾への移送中に死亡 病理解剖で明らかになった死因で波紋が広がる理由
2024.06.26

よこはま動物園のマレーバクが台湾への移送中に死亡 病理解剖で明らかになった死因で波紋が広がる理由

 よこはま動物園ズーラシアのマレーバク「ひでお」が台湾への移送中に死亡した。日台が大きな衝撃を受ける中、24日には推定死因が「ヒートストローク」と発表され、さらなる波紋が広がっている。 奇蹄目バク科に分類されるマレーバクは、現存する4種のうちアジアに生息する唯一の種だ。後ろ半分は

コウモリ、四つの戦術で獲物捕捉 基生研、レーダーへの応用も期待
2024.06.25

コウモリ、四つの戦術で獲物捕捉 基生研、レーダーへの応用も期待

 コウモリが逃げる獲物を超音波で捉える際、獲物の移動を予測し照射位置を修正することや照射頻度を高速化するなど四つの戦術を駆使していることを、基礎生物学研究所の西海望研究員らのチームが突き止め、24日付米科学誌に発表した。レーダーやカメラへの応用も期待できるとしている。 チームは、

イリオモテヤマネコとカンムリワシ、餌を分け合い「ゆいまーる」で共存 琉球大
2024.06.24

イリオモテヤマネコとカンムリワシ、餌を分け合い「ゆいまーる」で共存 琉球大

 沖縄県の西表島(竹富町)に生息する国の特別天然記念物で絶滅危惧種のイリオモテヤマネコとカンムリワシは、食物連鎖の頂点にいるにもかかわらず、互いに競合しないで餌を分け合っていることを、琉球大学などの研究グループが明らかにした。フンに含まれるDNAから食性を解析し、季節を違えて同じ種類の餌を食べ

角2本、派手な「襟飾り」 ケラトプス科の新種化石 米北西部
2024.06.24

角2本、派手な「襟飾り」 ケラトプス科の新種化石 米北西部

 米北西部モンタナ州の約7800万年前(白亜紀後期)の地層から、頭骨に派手な飾りや2本の長い角がある大型草食恐竜の化石が見つかり、トリケラトプスと同じケラトプス科の新属新種に分類された。 米ユタ自然史博物館やデンマークの進化博物館などの国際研究チームが24日までに国際科学誌「ピア

オオカミと比べて鈍いペット犬の感情表現、その理由とは?
2024.06.22

オオカミと比べて鈍いペット犬の感情表現、その理由とは?

ペットの犬は感情表現が下手? 英ダラム大学の研究で、人間による飼育や品種改良が犬の感情表現に影響していることが明らかになった。オンライン誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された論文によると、現代の犬は祖先のオオカミほど好意と恐怖の表情をつくり分ける能力が高くない。意図的なブリ

謎多きクジラの生態解明へ、ホエールウォッチング中にみつけた「排せつ物」を国立科学博物館に提供
2024.06.21

謎多きクジラの生態解明へ、ホエールウォッチング中にみつけた「排せつ物」を国立科学博物館に提供

 高知県黒潮町のNPO法人砂浜美術館が土佐湾で行うホエールウォッチングで、謎が多いクジラの生態を解明しようと、職員でガイドを務める大迫綾美さん(30)らが国立科学博物館(東京)動物研究部の田島木綿子研究主幹らの研究グループに協力。ウォッチ中に発見したクジラの排せつ物を採取して提供する「クジラの

ヤリイカ、生命の神秘 雌の取り合いで不利な小型の雄の”作戦”とは 島根大生物資源科学部・広橋教授が繁殖生態を解説 鳥取市
2024.06.20

ヤリイカ、生命の神秘 雌の取り合いで不利な小型の雄の”作戦”とは 島根大生物資源科学部・広橋教授が繁殖生態を解説 鳥取市

 島根大生物資源科学部の広橋教貴教授が16日、鳥取市内で「日本海のイカ類と繁殖生態」と題して講演した。ヤリイカの雄は大型と小型の個体がおり、雌を取り合う争いで不利な小型の雄は、大型の雄の精子より大きくて強い精子を作るという研究成果を説き、生命の神秘にいざなった。 講演によると、ヤ

日本にも生息、世界でも珍しい「二種類の毒」を持つヤマカガシ
2024.06.18

日本にも生息、世界でも珍しい「二種類の毒」を持つヤマカガシ

ヘビの一種であるヤマカガシは、実に変わった生き物だ。数百万年にわたる進化は、動物界で他に類を見ない防衛機構をこのヘビに授けた。ヤマカガシは、皮膚との接触や食べることで人間に悪影響を受ける毒(ポイズン)と、牙などで体内に注入されることで悪影響を与える毒(ベノム)の両方を持つ。2つの

生殖細胞が寿命に影響 短命小魚で遺伝子操作実験 大阪大
2024.06.17

生殖細胞が寿命に影響 短命小魚で遺伝子操作実験 大阪大

 寿命が半年弱しかないアフリカ原産の小型淡水魚を対象に、受精卵が成長した胚の段階で精子や卵子をできなくする遺伝子操作実験を行ったところ、雄は寿命が延び、雌は縮む結果となった。大阪大と九州大、群馬大の研究チームが16日までに米科学誌サイエンス・アドバンシズに発表した。 大阪大微生物

ウミグモのオスはなぜ「子煩悩な父親」なのか、南極の巨大種で謎を解く手がかりを発見
2024.06.16

ウミグモのオスはなぜ「子煩悩な父親」なのか、南極の巨大種で謎を解く手がかりを発見

 タツノオトシゴのお父さんが子育てすることはよく知られている。しかし、ウミグモも似たようなことをすることは、あまり知られていない。 長い脚を持つウミグモは、世界中の海に1500種ほどが生息している。潮の満ち引きの合間に潮だまりをうろつく小さなものから、極地の深海を歩きまわる大型の

シマウマがシマ模様の理由は①体温調節②見つけにくいため どっち?身近な謎をサイエンス的に解説!
2024.06.15

シマウマがシマ模様の理由は①体温調節②見つけにくいため どっち?身近な謎をサイエンス的に解説!

科学の常識は、新しい発見や研究によって日々更新されています。パパママ時代の常識が「過去の学説」となっていることも多々。「ゆーまん博士」の漫画で、最新科学をキャッチアップしましょう。今回はシマウマの縞の謎に迫ります!シマウマのシマって不思議ですよね。だって鹿もゾウも水

ゾウ、それそれに「呼び名」があった! ケニアの群れで鳴き声を分析 遠距離からの呼びかけで使用か
2024.06.13

ゾウ、それそれに「呼び名」があった! ケニアの群れで鳴き声を分析 遠距離からの呼びかけで使用か

 動物のゾウ(象)にそれぞれ名前があるとことが、新たな研究により明らかとなってきた。それぞれを区別するため名前を用いる人間以外の最初の動物となる可能性もある。 国際的な専門家らがAIアルゴリズムを用い、ケニヤにいるアフリカ産サバンナゾウの2つの群れの鳴き声を分析する研究を実施。4

〈解説〉アフリカゾウは「名前」を使うと判明、オウムやイルカとは大きな違いも
2024.06.13

〈解説〉アフリカゾウは「名前」を使うと判明、オウムやイルカとは大きな違いも

 1975年にアフリカゾウの研究を始めたときから、生物学者のジョイス・プール氏は、ゾウたちがときどき仲間に向かって呼びかけていることに気づいていた。呼びかけに対しては、多くのゾウが返事をすることもあれば、1頭だけが応えることもあった。「ゾウには特定の個体に呼びかける方法があるので

思った以上に賢いゾウ、人間のように名前で呼び合う
2024.06.13

思った以上に賢いゾウ、人間のように名前で呼び合う

 ゾウも人間のように互いに「名前」を付け、相手を呼ぶ時に使うという研究結果が出た。イルカやオウムが他の個体の音を真似て互いを呼ぶのは観察されたことがあるが、独特の鳴き声を名前のように使うのは人間以外の動物の中でゾウが初めて。 英ガーディアンなど海外メディアは10日(現地時間)、米

[猫学42回目]にゃんこのトイレとペットテックの進化
2024.06.12

[猫学42回目]にゃんこのトイレとペットテックの進化

 猫で感心するのはトイレをすぐに覚えることです。犬ならば、何度も失敗を繰り返しながらようやく覚えるものが、猫は迎え入れたその日から、トイレをちゃんと済ますのですから。 こうした猫のトイレの始末の良さは、ネコ科の習性(猫学21回目参照)から説明がつきます。ネコ科の動物は、単独行動で