# 進化生物学

50歳で「養子」に授乳するゴリラを確認、異例かつ感動的、母に拒絶された子2頭を世話
2024.07.02

50歳で「養子」に授乳するゴリラを確認、異例かつ感動的、母に拒絶された子2頭を世話

 米国オハイオ州にあるクリーブランド・メトロパークス動物園のニシローランドゴリラの専用スペースには、7頭のゴリラの群れが暮らしている。メスのフレドリカは、赤ちゃんゴリラのジャミーラを優しく抱きかかえ、背中には幼いカイェンベを乗せている。やがてカイェンベがフレドリカの背中から下りて、干し草の山で

チョウが大西洋を横断、おそらく初確認、欧州からアフリカを経て南米まで7000kmの超長旅か
2024.06.28

チョウが大西洋を横断、おそらく初確認、欧州からアフリカを経て南米まで7000kmの超長旅か

 ヨーロッパで生まれたチョウが、西アフリカを経て南米まで7000キロを旅した可能性を示す研究結果が発表された。昆虫の渡りとしては最長クラスの記録となる。研究は6月25日付けで学術誌「Nature Communications」に発表された。 10年ほど前のある秋、論文の筆頭著者で

「馬上槍試合ゾウムシ」は体重の差が26倍もあると判明、普通は3倍前後、どういうこと?
2024.06.25

「馬上槍試合ゾウムシ」は体重の差が26倍もあると判明、普通は3倍前後、どういうこと?

 パナマの熱帯雨林でイチジクの木が倒れると、奇妙な形の昆虫がどっと集まってきて戦いを始める。英名「ジャウスティング・ウィービル(学名 Brentus anchorago)」で、直訳すると「馬上槍試合ゾウムシ」だ(編注:馬上槍試合とは中世欧州でよく行われた騎士の競技)。このゾウムシの頭部は騎士が

ウミグモのオスはなぜ「子煩悩な父親」なのか、南極の巨大種で謎を解く手がかりを発見
2024.06.16

ウミグモのオスはなぜ「子煩悩な父親」なのか、南極の巨大種で謎を解く手がかりを発見

 タツノオトシゴのお父さんが子育てすることはよく知られている。しかし、ウミグモも似たようなことをすることは、あまり知られていない。 長い脚を持つウミグモは、世界中の海に1500種ほどが生息している。潮の満ち引きの合間に潮だまりをうろつく小さなものから、極地の深海を歩きまわる大型の

日本人研究者が明かした…なんと、ハドロサウルス科どうしで「棲む環境を選んで」競争を避けた、という「驚きの事実」
2024.06.15

日本人研究者が明かした…なんと、ハドロサウルス科どうしで「棲む環境を選んで」競争を避けた、という「驚きの事実」

 【シリーズ・小林快次の「極北の恐竜たち」】 今から何千万年も昔に、地球の陸上に君臨していた恐竜たち。シダ類やソテツ類の茂った暖かい地域で暮らしていたイメージがあるかもしれないが、彼らは地球上のあらゆるところに進出していた。南極大陸からも、北極圏からも恐竜の化石は発見されているの

獲物を罠にはめるクモたちのスゴ技! 色や匂い、捕まったフリほか 身近なクモの仲間にも
2024.06.13

獲物を罠にはめるクモたちのスゴ技! 色や匂い、捕まったフリほか 身近なクモの仲間にも

 クモの多くは獲物が自身の巣にかかるのを待っているが、獲物が巣にかかるのを運に任せないクモもいる。獲物を安全地帯からおびき出し、罠にかける巧妙な技をもっているクモたちだ。「まさしく感覚の世界です」とカナダ、ケベック大学モントリオール校の行動生態学者ピエール・オリビエ・モンティグリ

じつは『種の起源』に「適者生存」は一度も使われていなかった…いつ「適者生存」はダーウィンの進化論の原理になったのか?
2024.06.12

じつは『種の起源』に「適者生存」は一度も使われていなかった…いつ「適者生存」はダーウィンの進化論の原理になったのか?

 ダーウィンを祖とする進化学は、ゲノム科学の進歩と相まって、生物とその進化の理解に多大な貢献をした。 一方で、ダーウィンが提唱した「進化論」は自然科学に革命を起こすにとどまらず、政治・経済・文化・社会・思想に多大な影響をもたらした。 新書大賞2024で10位入賞し、

いくら進化しようとも、この世界に「極楽は実現しない」…それでも「人類は極楽を作ることができる」と考えられる、じつに納得の理由
2024.06.07

いくら進化しようとも、この世界に「極楽は実現しない」…それでも「人類は極楽を作ることができる」と考えられる、じつに納得の理由

 『エースをねらえ! 』という山本鈴美香氏のマンガがある。50年ほど前に連載されていたもので、岡ひろみという女の子が高校に入ってからテニスを始めて、世界のトップを目指して駆け上がっていくマンガである。当時のテニスブームを引き起こした人気マンガとしても知られている。 その『エースを

カラスは「数を声に出して数えられる」ことが明らかに ヒト以外で確認されたのは初めて
2024.06.06

カラスは「数を声に出して数えられる」ことが明らかに ヒト以外で確認されたのは初めて

鳥類の中でも、とりわけ知能が高いとされるカラス。皆さんも、カラスがクルミを車道に置いて、自動車に轢かせることで硬い殻を割って中身を食べたり、巣を壊したヒトを敵として記憶し、家から出てくる度に攻撃したりする様子を見聞きしたことがあるでしょう。【茜 灯里(作家・科学ジャーナリスト/博士[理学]・獣

「エディアカラ紀」の地磁気は弱かった 生物が大型化した理由の可能性
2024.06.01

「エディアカラ紀」の地磁気は弱かった 生物が大型化した理由の可能性

約6億年前の「エディアカラ紀(エディアカラン)」は、目に見える大きさの多細胞生物が発見されている最も古い時代として注目されています。しかし、なぜエディアカラ紀に生物の身体が複雑化・大型化したのか、その理由はよく分かっていません。ロチェスター大学のWentao Huang氏などの研

ネアンデルタール人と現生人類の初めての交配…4万7千年前に
2024.05.29

ネアンデルタール人と現生人類の初めての交配…4万7千年前に

 ネアンデルタール人(ホモ・ネアンデルターレンシス)は西ユーラシア一帯にかけて生息して4万年前に消えた。現生人類(ホモ・サピエンス)のいとこだ。 ネアンデルタール人と現生人類の先祖は40万~50万年前に枝分かれし、ネアンデルタール人はユーラシアに、現生人類はアフリカに住み着いた。

かつて、地球は「本当の類人猿の惑星」だった時代がある…オラウータンとサピエンスの「分岐点」に立つ「身長3メートル」もの圧巻の類人猿
2024.05.24

かつて、地球は「本当の類人猿の惑星」だった時代がある…オラウータンとサピエンスの「分岐点」に立つ「身長3メートル」もの圧巻の類人猿

 長い長い進化の中で、私たちの祖先は、何を得て、何を失い、何と別れてきたのかーー 約46億年と言われる地球の歴史において、生命が誕生は、遅くとも約39億5000万年前と言われています。そして、最初の人類が登場するのは、約700万年前。長い地球の歴史から見れば、“ごく最近”です。<

海の中でひっそり生きる「理論的に不老不死」の生物、その驚異の生態
2024.05.18

海の中でひっそり生きる「理論的に不老不死」の生物、その驚異の生態

新属新種のイルカ化石 世界最古、群馬
2024.05.16

新属新種のイルカ化石 世界最古、群馬

じつに奇抜な「トサカ」。残念ながら、新種の証拠にはならなかった…なんと、日本の研究チームが判明させた「アラスカを闊歩した越冬恐竜の本当の名前」
2024.05.15

じつに奇抜な「トサカ」。残念ながら、新種の証拠にはならなかった…なんと、日本の研究チームが判明させた「アラスカを闊歩した越冬恐竜の本当の名前」

とても、ヒトと同じ霊長類には見えない…わずか数個しか発見されていない化石から復元した「限りなく霊長類に近い」動物の「衝撃の姿」
2024.05.14

とても、ヒトと同じ霊長類には見えない…わずか数個しか発見されていない化石から復元した「限りなく霊長類に近い」動物の「衝撃の姿」

7万5千年前のネアンデルタール人女性の顔…骨片200個を組み合わせ復元
2024.05.06

7万5千年前のネアンデルタール人女性の顔…骨片200個を組み合わせ復元

少年は中学卒業を待たず、両親とともに島を去った…「フィールド研究を支えた少年」の嘆きに応えれなかった研究者が覚悟した「小笠原への返礼」
2024.05.03

少年は中学卒業を待たず、両親とともに島を去った…「フィールド研究を支えた少年」の嘆きに応えれなかった研究者が覚悟した「小笠原への返礼」