【台湾】東芝、VPPの協業検討で工研院と覚書締結

AI要約

東芝エネルギーシステムズと台湾の3団体が協力して仮想発電所技術の活用を検討する覚書を締結

台湾で再生可能エネルギーの導入が進む中、電力系統の安定化対策が重要視されている

東芝の専門技術と工研院のノウハウを組み合わせ、台湾の電力系統安定化に貢献する取引運用方法を模索

【台湾】東芝、VPPの協業検討で工研院と覚書締結

 東芝エネルギーシステムズ(川崎市)は17日、同社と東芝グループの台湾現地法人、台湾東芝電子零組件、台湾政府系研究機関の工業技術研究院(ITRI、工研院)の3者で、東芝グループが持つ仮想発電所(バーチャルパワープラント=VPP)技術と、工研院が持つ台湾のエネルギー市場に関する知見を生かした協業の検討に向けて覚書を締結したと発表した。

 台湾では再生可能エネルギーの大幅な導入が計画されており、東芝エネルギーシステムズによると、電力系統の安定化対策の必要性が高まっている。それに伴い、電力の需給調整を行うVPP技術の活用が検討されている。

 覚書の締結を踏まえ、東芝グループが持つ発電量予測技術や、再生可能エネルギーや蓄電池を含むエネルギーリソースのアグリゲーション技術と、工研院が持つ、電力の需給バランスを取るために需要側の電力をコントロールする「デマンドレスポンス」などの技術を組み合わせ、台湾の電力系統安定化に寄与する最適な市場取引運用、リソース運用方法の検証・実証を進める。

 覚書は2月7日に締結し、今月15日に締結のセレモニーを行った。

 東芝エネルギーシステムズは、東芝グループはVPP事業として、日本で再生可能エネルギーの小売事業者や需要家向けの電力販売事業、発電事業者を束ねるアグリゲーターとして、電力の需給調整市場における最適なトレーディング運用のサービスを行っていると説明。東芝の広報担当者は「台湾でも発電量予測や市場売買のノウハウなど、アグリゲーターとしての知見を生かせると考えている」とした。