高出力マイクロ波でドローンを無力化 日米で共同研究、将来の「ゲームチェンジャー」

AI要約

防衛省と米国が共同で高出力マイクロ波システムに関する研究を始めることを発表。

システムは敵の小型無人機を無力化するために使用され、戦闘の在り方を変える可能性がある。

日米は6年間の共同研究を通じて試験を行い、早期の実用化を目指す。

高出力マイクロ波でドローンを無力化 日米で共同研究、将来の「ゲームチェンジャー」

防衛省は16日、米国防総省と敵の小型無人機(ドローン)を無力化する「高出力マイクロ波システム」に関する共同研究を始めると発表した。高出力マイクロ波システムは、将来の戦闘の在り方を一変させる「ゲームチェンジャー」として注目される。日米は共同で試験などを実施してデータを共有し、早期の実用化を目指す。

防衛省と米国防総省が同日、共同研究の取り決めに関する文書に署名した。

現代の戦闘では関連技術の急速な発展により、ドローンによる攻撃の脅威が増している。高出力マイクロ波は電磁波の一種で、ドローンに照射することで電子機器を誤作動させたり破壊したりして無力化する。

共同研究では、日米それぞれが開発を進めるシステムを用いて電子機器などに与える効果を評価する。米国内で屋外試験を実施して、試験データを共有する。共同研究の期間は令和12年度までの6年間を予定する。

日本は3年度からシステムの実用化のため研究を始めた。4年末に策定した現行の防衛力整備計画には、高出力マイクロ波などを使って「小型無人機などへの非物理的な手段による対処能力を早期に整備する」と明記した。