ワインスティーン受刑者、新たな性的暴行容疑で捜査 米ニューヨーク州

AI要約

2020年に出されたハーヴィー・ワインスティーン受刑者の有罪判決が破棄され、さらなる性的暴行容疑の捜査が進行中。

検察は新たな起訴準備を整えているものの具体的な時期は不明。

ワインスティーン受刑者は左手を手錠で車椅子に繋がれた状態で出廷し、医学的問題に苦しんでいると報告。

ワインスティーン受刑者、新たな性的暴行容疑で捜査 米ニューヨーク州

米ニューヨーク州で2020年に出された強姦罪などの有罪判決が破棄された、ハリウッドの元大物映画プロデューサー、ハーヴィー・ワインスティーン受刑者(72)について、「さらなる暴力的な性的暴行」容疑の捜査が進められていることが、ニューヨーク市マンハッタンで9日に開かれた裁判で明らかになった。

ニコール・ブルムバーグ地方検事補はこの日の審理で、暴行容疑は時効の範囲内に起きたものだと説明。「2020年に述べたように、法的手続きを進める準備ができていなかった女性たちがいた。そのうちの何人かは今、手続きを進める準備ができている」と述べた。

だが、検察がいつ新たな起訴の準備を整えられるのかは表明しなかった。

ワインスティーン受刑者は、裁判が不公正だったとして4月に有罪判決が覆された。現在、再審に直面している。

同受刑者の弁護士アーサー・アイダラ氏はこの日の法廷で、新たな捜査は検察側の遅延戦術だと述べた。

また、同受刑者について、ニューヨークのライカーズ島刑務所で独房に収監されている間、多くの医学的問題に苦しんでいると付け加えた。

ワインスティーン受刑者はこの日、左手を手錠で車椅子につながれた状態で出廷した。

2020年の有罪判決は、女性らがメディアの何百人もの男性を性的不正行為で告発した「#MeToo」運動にとって極めて重要だった。

映画プロダクション会社「ミラマックス」を設立したワインスティーン受刑者は、制作アシスタントのミリアム・ヘイリー氏に性的暴行をし、女優のジェシカ・マン氏をレイプした罪で、裁判で禁錮23年を言い渡された。

しかし、ニューヨーク州の控訴裁判所は4月、罪状とは無関係の3人の証人から提出された、同受刑者に関する「過去の悪行」に関する証拠が、公正な裁判を受ける権利を侵害したと判断した。

#MeToo運動に関わってきた人々は、この判決を「極めて不当」と批判。被害者側の弁護士は、再審の決定を「飛躍的な後退」で「悲劇的」だとした。

再審は9月2日のレイバーデーの連休明けに開始される予定だが、具体的な日程は決まっていない。ブルムバーグ氏は9日、現実的に考えて、検察は11月に裁判に臨む可能性があると述べた。

ワインスティーン受刑者は、カリフォルニア州での別のレイプ裁判でも有罪判決を受け、禁錮16年を言い渡された。この判決は、ニューヨーク州控訴裁による有罪破棄の影響は受けない。同受刑者は、カリフォルニア州での服役はまだ開始していない。

同受刑者に対しては、80人以上の女性が性的不正行為を訴えている。同受刑者はそれらすべてについて否認している。

(英語記事 Weinstein faces new sex assault inquiry in New York)