「南北どちらが重要か」 尹大統領発言にロシア反論=「全く同意しない」

AI要約

韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領がロシアとの関係について発言し、ロシア大統領府から反発があった。

ロシアは北朝鮮とも韓国とも良好な関係を築きたいと主張し、韓国の対ロシア制裁に懸念を表明した。

韓ロ関係は悪化し、ウクライナ情勢も影響を及ぼしている。

【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領がロイター通信とのインタビューで「ロシアは自国にとって韓国と北のどちらがより重要で必要な存在なのかよく判断することを願う」と述べたことについて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は8日、「われわれはそのようなアプローチ方法に反対する。全く同意しない」と述べた。ロシア国営メディアが報じた。

 ペスコフ氏は「われわれは北朝鮮と韓国、域内のすべての国と良い関係を構築することを支持する」と強調。「現在、平壌にはわれわれのパートナーがいて、ソウルには反ロシア制裁に賛同した国がある」とし、「われわれに敵対的な立場の国と友好的な関係を構築できるのか」と反論した。

 ロシアのプーチン大統領が6月中旬に訪朝し、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)と事実上の軍事同盟である「包括的戦略パートナーシップ条約」を締結したことを受け、韓ロ関係はさらに冷え込んだ。ロシアが2022年2月、ウクライナに対する「特別軍事作戦」を開始して以来、韓国は欧米の対ロシア制裁に参加し、北朝鮮はロシアと軍事協力を強化するなどさまざまな分野で関係を深め、韓ロ関係は悪化の一途をたどっている。

 韓国はロ朝の新条約に懸念を示し、ウクライナに武器を供与しない方針を再検討すると警告した。

 だが、ペスコフ氏は韓ロ関係の悪化は韓国の対ロシア制裁参加のためだと主張した。ロシア外務省のザハロワ報道官も6月26日の会見で、「ロシアと韓国の関係に取り返しのつかない結果を招きかねない韓国の性急な行動について警告したい」と述べ、ウクライナに武器を供与しないようけん制した。