米国との安全保障協定、「ウクライナの自由と独立支える」…マルカロワ駐米大使

AI要約

ウクライナのオクサナ・マルカロワ駐米大使が、米国との安全保障協定について近く署名する見込みであることを明らかにした。

マルカロワ氏は中国がウクライナに対する侵略を支援していることに懸念を示し、G7首脳会議で対策を求めた。

また、ロシアへの制裁に関して中国の関与について指摘し、全ての露金融機関を制裁対象にするよう訴えた。

 ウクライナのオクサナ・マルカロワ駐米大使が、読売新聞のインタビューに応じた。米国がウクライナに今後10年間の支援を約束する2国間の安全保障協定について、首脳間で近く署名する見通しになったと明らかにした。中国が侵略を間接的に支援していることに強い懸念を示し、先進7か国(G7)に対して13~15日の首脳会議で対策を打ち出すよう求めた。

 ウクライナは英仏など少なくとも15か国と安保協定を交わしている。マルカロワ氏は最大の軍事支援国・米国との交渉が最終段階にあると述べ、「国内の政治プロセスに関係なく米国がウクライナの自由と独立を支えることになる」と歓迎した。

 ロシアへの制裁を巡っては「中露の貿易がますます増えている。中国から直接ミサイルを購入しなくても、ロシアは部品などを手に入れている」と指摘し、中国が「抜け穴」になっているとの認識を示した。

 全ての露金融機関を制裁対象に加え、「ロシアに協力すれば2次制裁のリスクがある」と世界に示すべきだと訴えた。G7が検討するロシアの凍結資産を活用した支援に関しては「政治的意思があれば手段は見つけられる」と述べ、資産没収を含む決断を促した。

 インタビューは5日に対面で行った。(ワシントン支局 池田慶太)