強まるバイデン氏への大統領選〝撤退圧力〟 民主党内からも公然と要求 後任候補はミシェル・オバマ氏が一番手か

AI要約

ジョー・バイデン米大統領に対する大統領選からの撤退圧力が強まっている。トランプ前大統領には勝てないとの観測が広がり、民主党内でバイデン氏への交代論が浮上している。

バイデン氏は撤退を検討しているかどうかは明確でないが、民主党の下院議員数十人が撤退を求める書簡を準備中で、後任候補としてカマラ・ハリス副大統領や他の有力者の名前が挙がっている。

報道によると、撤退すればミシェル・オバマ氏が最有力候補として挙がる可能性もある。政治関係者は、ハリス氏や他の候補に加え、オバマ氏の名前も注目すべきだとしている。

強まるバイデン氏への大統領選〝撤退圧力〟 民主党内からも公然と要求 後任候補はミシェル・オバマ氏が一番手か

ジョー・バイデン米大統領(81)に対し、大統領選からの「撤退圧力」が強まっている。6月27日の討論会で再燃した高齢不安を受けてドナルド・トランプ前大統領(78)に勝てないとの観測が広がり、民主党内で交代論が加速しているためだ。ブルームバーグ通信は3日、民主党の下院議員数十人がバイデン氏に大統領選からの撤退を求める書簡を出すことを検討していると報じた。すでに後任候補の名前も取り沙汰されている。

「絶対にない」「選挙戦にとどまる」

カリーヌ・ジャンピエール大統領報道官は3日の記者会見で、バイデン氏が大統領選からの撤退を検討しているかどうかを質問されてこう述べた。だが、撤退論は広がり続けている。

バイデン氏への「撤退要望書簡」を報じたブルームバーグは、「バイデン氏が大統領選の候補者であり続ければ、トランプ氏の返り咲きと共和党の大勝を招くとの懸念が広がっている」と伝えた。書簡については、民主党が伝統的に強く、大統領選と同時に行われる連邦議会選で再選の可能性が高い複数の議員が案を配布したという。

民主党内では、ロイド・ドゲット下院議員が2日、連邦議員として初めて公にバイデン氏に退くよう要求したが、党重鎮のジム・クライバーン下院議員までがバイデン氏を擁護しつつ、仮に撤退となればカマラ・ハリス副大統領を後任候補として支持する考えを示している。ハリス氏がバイデン氏に代わる「最有力候補」と目されているとする報道もあるほか、後任候補としてカリフォリニア州知事のギャビン・ニューサム氏らの名前が挙がっている。

バイデン氏撤退の場合、後任候補は誰になりそうか。

米国政治に詳しい福井県立大学の島田洋一名誉教授は「ロイター通信などが最近実施した世論調査では、バラク・オバマ元大統領の夫人、ミシェル・オバマ氏だけが『トランプ氏に勝てる民主党候補』だという結果が出ている。順番からいえば、副大統領のハリス氏が妥当かもしれないが、今後はミシェル氏が後任候補の一番手という流れになってくるのではないか」と話した。