オリックス・山下舜平大 頼もしさが増して「うれしいですけど、まだまだです」/このままでは終わらない

AI要約

22歳の若手投手、山下舜平大が復活を果たし、日本ハム戦で快投を見せ、379日ぶりの勝利を挙げた。

昨季の怪我による離脱を経て、再び先発マウンドに立ち、努力が実を結んだ。

リリーフも経験し、再び先発に戻った山下は、自己最速更新の投球で頼もしさを見せ、2勝目を挙げた。

オリックス・山下舜平大 頼もしさが増して「うれしいですけど、まだまだです」/このままでは終わらない

 未完の大器が再スタートを切った。山下舜平大が8月18日の日本ハム戦(京セラドーム)の先発マウンドに上がり、5回2安打1失点、9三振を奪う快投を披露。“復活”を印象付ける今季初勝利をマークした。

 昨年8月5日の西武戦(ベルーナ)以来、実に379日ぶりとなる勝ち星に「喜び過ぎてよく覚えていないんですけど……。(勝利は)最高でした」と拳を強く握った。

 昨季は開幕戦でプロ初登板初先発を任されるなどブレークを果たした。シーズン9勝をマークして、パ・リーグの新人王に輝いたが、8月に腰椎分離症を発症した影響でCS、日本シリーズのマウンドに立つことができず。大阪・舞洲でリハビリ生活を送る日々に「早く野球がしたいですけど、完全に治してから動けるようにしたい」と焦る気持ちを抑えていた。

 今季は開幕から先発登板するも、なかなか勝ち星をつかむことができなかった。今季途中にはリリーフ挑戦も行ったが、最終的には再び先発へ。それでも救援の経験も力となり、ブルペン待機中に「絶対に良い投球ができる。めげずに頑張ろう」と守護神のマチャドから言葉をかけられ、懸命に前を向くことができたと言う。

 体は大きくても、中身は野球が大好きな22歳だ。どんなにつらいことがあっても、決して練習からは逃げることはない。必死に取り組んだ練習がマウンドで生きた。

「1つ勝てたのはうれしいですけど、まだまだです」

 8月28日のソフトバンク戦(長崎)でも7回2安打1失点、7奪三振の好投で2勝目をマーク。自己最速を1キロ更新する161キロを計測したほか、カーブ、フォークの制球力も光り、本来の姿を取り戻した。帰ってきた右腕は頼もしさを増している。

写真=BBM