帯広農147キロ左腕・渋谷純希がプロ志望届提出「しっかり心作って」北照との練習試合で9回20K

AI要約

帯広農の左腕投手・渋谷純希がプロ志望届を提出した。

怪我や手術を経て、最速147キロを誇る渋谷はプロ入りを目指している。

森林科学科に所属しながらも、野球で活躍する姿が校内でも注目されている。

帯広農147キロ左腕・渋谷純希がプロ志望届提出「しっかり心作って」北照との練習試合で9回20K

 帯広農の最速147キロ左腕・渋谷純希投手(3年)が30日、道高野連にプロ志望届を提出した。今春の地区大会からプロ11球団がマークする快速サウスポーは「プロになるため、(ドラフトまでに)しっかり心を作っていきたい」と、表情を引き締めた。

 高1で左足首を骨折、高2では左ひじの尺骨神経まひで手術した。公式戦登板は、今春と今夏の2試合ずつ。それでも6月の北照との練習試合では最速148キロの左腕・高橋幸佑投手(3年)と投げ合い、9回20奪三振の0-0で引き分け。「この時に、(プロ志望届提出を)決めた」という。今夏の帯広緑陽戦では、1試合22奪三振も記録した。

 森林科学科に所属する。実習授業ではチェーンソーを持って森に入り、樹木を伐採する。くわがた虫の生態観察や、ネズミ取りのわなを仕掛けるのも課題の一つだ。西川雄太郎監督(36)は「勉強は少し苦手だと思いますが、昼休みも制服から練習着に着替えて体を動かす姿は、後輩の見本になっている」と目を細める。最後の夏で敗退した後も、次のステップを意識し、行動する。

 8月中旬に開催された高校3年生のリーグ戦では、自己最速の147キロを計測。春季大会前にマスターしたナックルカーブと直球の30キロ以上の球速差を生かし、打者を封じ込めた。ドラフト指名されれば、帯広農では86年に横浜大洋入りした山田博一以来2人目。渋谷は「プロになれたら、初登板の試合に家族を招待したい」と、剛球と対照的な笑顔で照れ笑いした。

 ◆渋谷純希(しぶや・じゅんき)2006年(平18)11月25日、帯広市生まれ。帯広豊成小3年の時に豊成ファイターズで野球を始める。帯広農では1年春からベンチ入り。目標の投手はパドレス松井裕樹。左投げ左打ち。181センチ、89キロ。家族は両親と兄、妹。