「しんどい」「来世、絶対に自分は嫌」宇佐美貴史が自虐的にそう話した理由は?「だから、どんどん苦しくなる」【ガンバ大阪】
宇佐美貴史は、毎日異なる状態であると感じており、その考え方が彼の心理的な安定に繋がっている。
自己批判を抱かず、良くない日も次の日に期待を持って過ごすことで、成長へのポジティブなアプローチが導かれている。
また、自らを厳しく評価し、勝利に導いた時の喜びを最大限に味わう宇佐美のプレースタイルには魅力がある。
「1日たりとも同じ状態の日はないと思っています」
そう言うのはガンバ大阪でキャプテンを務める宇佐美貴史だ。
「誰と何を話して、どういう表情でいた時間が長かったかで次の日に変わる気がします。ちょっとスピリチュアルな話ですが」
そうした感覚でいることで、新たな気付きがあった。
「そう思うようになってから、練習で調子が良くなくても、その日のボールのフィーリングが会わなくても、すっと片付けられるようになりました。『明日良くなるわ』とか、1日1日違うので」
要するに、“悪い自分”を引きずらなくなったというわけだ。
「うわっ、今日良くなかったわ。なんで良くなかったんだろうって考えるのはあまり良くないじゃないですか。なので、今日は良くなかったけど、1日1日違うしそんなものかと。少し過ごし方を変えたり、練習前後に刺激を入れる箇所を変えたり、次の日はこういうマインドでやってみようとか、今はそんな感じでやっています」
そんな宇佐美は「矢印を全部自分に向けている」。
「矢印を人に向けたことはないです。勝てなかったら全部自分のせい。だから苦しむこともあります。僕が点を取って、誰かのミスで2失点して負けたとしても、『アイツらがミスしたから』とはなりません。自分がもう1点取る、もしくは味方に取らせていれば勝っていたのにって、そうなります。だから、どんどん苦しくなるんです(苦笑)」
ただ、自身の力でチームを勝利に導いた時の喜びは半端ない。
「感情の上への振り幅は凄いです。最高に幸せだし、充実感に満ち溢れています」
これだけ感情の起伏が激しいと、「しんどい(笑)」(宇佐美)。
「来世、絶対に自分は嫌なんです(笑)」
とはいうものの、様々なものにこだわる宇佐美は魅力的なプレーヤーに映る。
構成●サッカーダイジェストTV編集部