北口榛花、1投目で2大会連続の決勝進出決めた 「パーフェクトじゃなくても、予選を通過できる力はまだあった」/陸上

AI要約

女子やり投げ予選で北口榛花が素晴らしい投擲で決勝進出

福部真子も準決勝進出を果たす

赤松諒一が男子走り高跳び予選で好成績を収める

北口榛花、1投目で2大会連続の決勝進出決めた 「パーフェクトじゃなくても、予選を通過できる力はまだあった」/陸上

パリ五輪第13日・陸上(日本時間7日、フランス競技場)女子やり投げ予選で昨夏の世界選手権覇者の北口榛花(26)=JAL=が、1投目で62メートル58をマークし、全体7位で2大会連続の決勝進出を決めた。上田百寧(25)=ゼンリン=も全体12位で決勝進出。女子100メートル障害予選で福部真子(28)=日本建設工業=は12秒85の1組4着で準決勝進出。男子走り高跳び予選は赤松諒一(29)=西武プリンス=が2メートル27をマークして決勝に進出した。

フランス競技場の大観衆がどよめいた。北口の1投目。美しい放物線を描いたやりは、予選通過の黄色いライン(62メートル)を超えた。

「パーフェクトじゃなくても、予選を通過できる力はまだあったんだと。ほっとしています」

62メートル58で予選を一発通過。世界女王は少し控えめに喜んだ。

2021年東京五輪は、この種目で57年ぶりに決勝進出を果たしたが、脇腹を痛めて12位に終わった。22年世界選手権(オレゴン)で銅メダル、昨夏の同ブダペスト大会で初の金メダル獲得と着実に階段を上がってきた。

そして迎えた勝負のシーズン。タイミングのずれや感覚が合わず、五輪前最後の試合だったダイヤモンドリーグ・パリ大会で62メートル69の4位と不安を抱えたままパリに入ったが、本番での好発進に「動ける状態になった」と手応えをつかんだ。

6日には、自身と同じJAL所属で、フェンシング男子エペ個人で金、団体銀を獲得した加納虹輝と対面し、「すごく刺激になった」。スポーツ観戦が好きな26歳は、「(拠点の)チェコでテレビで見た男子100メートルは、走ってもいないのにアドレナリンが出て寝られなくなって。目を閉じても自分が投げているところが自動再生されていた」と闘争心に火が付いた。

決勝は五輪閉幕前夜の10日。女子フィールド競技のフィナーレを飾る。「今年のベストは投げて、出し切って終わりたい」と北口。日本陸上界の歴史が、動き出す。(高橋朝香)