エンゼルス前監督、フィル・ネビン氏が挙げた大谷快挙達成の理由「打者専念&協力打線」

AI要約

エンゼルスの前監督、フィル・ネビン氏が翔平達成を祝福し、翔平の成績やプレーについてコメント。

翔平は打者専念によりレベルアップし、強力な打線のサポートを受けている。走塁能力も昨季から大幅に向上。

ネビン氏は翔平の一貫性や努力に感心し、ポストシーズンでのプレーに期待を寄せている。

エンゼルス前監督、フィル・ネビン氏が挙げた大谷快挙達成の理由「打者専念&協力打線」

 ◇ナ・リーグ  ドジャース20-3マーリンズ(2024年9月19日 マイアミ)

 エンゼルスの前監督、フィル・ネビン氏(53)がスポニチ本紙の単独取材に答え、「50―50」達成を祝福した。22年は三塁コーチとして、同年途中から昨季まで監督として大谷と接してきた。打者専念や強力打線でのプレーによる負担軽減などを快挙達成の理由に挙げ、さらなる今後の活躍を願った。(取材・構成 柳原 直之、杉浦大介通信員)

 今年は過去33年間で初めて野球から離れて過ごしている。野球が恋しくないと言ったらうそになる。息子たちの野球の試合を含め、なるべく野球を見るようにしているし、ドジャースの試合が放送されていれば、必ず翔平のプレーを見るためにチャンネルを替える。

 今季は打者に専念することで、攻撃面でさらにレベルアップした。1番を打つ翔平の後ろにベッツ、フリーマン、スミスと優秀な打者がいて、下位打線も強力。走者を置いた状況で打席に立つ場面も多く、投手は彼と勝負しなければならない。試合の序盤でリードを奪うことも多い。翔平の成績は驚異的だが、それらの部分も大きな助けになっている。

 エンゼルス時代の昨季は20盗塁で今季は2倍以上に増えた。昨季までは登板日や前日、翌日の疲労を懸念して出塁してもあまり走らないようにしていた。彼がエンゼルスにいた昨季も40盗塁をする走塁能力があったことに疑いはない。昨年まではそれほど多くの機会がなかった。

 彼の一貫性、仕事に対する姿勢は素晴らしい。ルーティンを大事にし、世界最高の選手になるため常に集中している。トレーニング、睡眠、食事など、全てを最高の状態に保つようにしている。何事にも努力を惜しまない。彼が最高に素晴らしい理由はそこにある。

 デーブ・ロバーツ監督と私はパドレス時代の元チームメート。親しい友人だから、彼を通じてよく連絡している。デーブと会ったらいつも「翔平によろしく。ハグをしたいし、今の君をハッピーに感じていると言っておいて」と伝えている。翔平が世界一の選手になりたい理由は、それによって試合に勝つ機会を得られるから。それは初めて会った時にすぐ分かった。ベッツ、フリーマン、スミスは優勝経験があり、勝ち方を知っている。彼らは毎日試合に出場し、競争意欲も強い。翔平が今、どれだけ幸せかは、グラウンドに立つ表情を見れば分かる。翔平がその幸せを得ているのを見ると、私も非常にうれしい。

 翔平のポストシーズン(PS)でのプレーが待ちきれない。野球界にとっても素晴らしいことだ。ファンは翔平のプレーを“プライムタイム”に見られる。3時間の時差がある東海岸のファンは、西海岸の人々ほど頻繁にドジャース戦を見られるわけではない。PSでは毎日、そのプレーを見ることで、翔平がこれまで思っていた以上に特別な選手であると知ることになるだろう。(前エンゼルス監督)