女性の骨粗しょう症 ~予防と骨密度改善法~

AI要約

骨粗しょう症は、女性が直面する健康問題で、加齢や閉経後のホルモン減少、不適切な生活習慣が原因となる。

骨密度の低下が進むと、身長の縮みや骨折のリスクが高まるため、50歳を過ぎたら骨密度検査を受ける必要がある。

骨密度検査にはDXA法やQUS法があり、定期的なスクリーニングが重要である。

女性の骨粗しょう症 ~予防と骨密度改善法~

 骨粗しょう症は多くの女性が直面する健康問題の一つです。特に、50歳を過ぎると骨密度の低下が顕著になり、骨折の危険性が高まります。適切な予防策と生活習慣の改善によりリスクを軽減し、骨の健康を維持しましょう。この疾患の原因や予防法、骨密度を改善するための具体的な方法について詳しく解説します。

 骨粗しょう症は骨の強度が低下し、骨折しやすくなる病気です。女性がなりやすい主な原因は次の三つとされています。

 1. 加齢

 年齢を重ねるにつれて、私たちの体は自然に骨密度が低下していきます。女性は18歳ごろをピークに40歳までほぼ同じ水準で推移し、その後は徐々に下がります。このため、適切なケアを行わないと、骨粗しょう症のリスクが高まります。

 2. 閉経後のホルモン減少

 エストロゲンという女性ホルモンは骨を保護する重要な役割を果たしています。閉経後に分泌が減少すると、骨密度の低下が加速します。

 3. 不適切な生活習慣

 カルシウムやビタミンDが不足した不適切な食事、運動不足、喫煙、過度な飲酒、日光を浴びる機会が少ない生活などは骨の健康を損なう恐れがあります。過度なダイエットや極端な低体重も悪影響を与える要因となります。骨密度は一度低下すると、回復は非常に困難です。

 多くの女性が50歳前後で骨密度の低下が加速します。この時期は閉経と重なることが多く、エストロゲンが減少するためです。

 骨粗しょう症の初期段階では明確な症状が表れにくいのが特徴ですが、進行すると身長の縮み、背中や腰の痛み、姿勢の悪化、脊椎圧迫骨折による急性の腰痛などが出ることがあります。多くの場合、骨折が起きてから初めて骨粗しょう症に気付きます。50歳を過ぎたら定期的に骨密度検査を受けましょう。

 主な検査には二重エネルギーX線吸収測定法(DXA法)と超音波法(QUS法)があります。DXA法はより精密な測定が可能で、診断に用いられます。QUS法は簡便で被ばくの心配がないため、スクリーニングに適しています。