「はやぶさ2」が次に向かう小惑星、落花生に似た形 アマ天文家も解明に一役

AI要約

はやぶさ2が次の目的地としている小惑星2001CC21は、形が落花生に似ており、840メートルの長さと310メートルの直径を持つことが分かった。

小惑星2001CC21ははやぶさ2が探査する1つ目の小惑星であり、地上からその形や大きさがわからなかったが、新しい解析手法によって明らかにされた。

良質な探査データを得るためには、事前に小惑星の形や大きさを知ることが重要であり、はやぶさ2の探査計画の成功に活用されることが期待されている。

令和2年に小惑星リュウグウから試料を持ち帰った探査機「はやぶさ2」が次の目的地としている「小惑星2001CC21」が、長さ約840メートル、直径約310メートルの細長い落花生に似た形であることを京都大などの研究チームが突き止め、2日に発表した。

はやぶさ2は、地球にリュウグウの試料を持ち帰った後も2つの小惑星の探査に向け、13年まで約100億キロに及ぶ飛行を続けている。

小惑星2001CC21は、8年に探査する1つ目の小惑星。はやぶさ2が近くを通過する際に画像を撮影してデータを集めるが、あまりに小さいため、地上からの観測では大きさや形が分からなかった。

だが昨年3月、きりん座にある明るい恒星の前を2001CC21が通過したときに浮かび上がったシルエットを、滋賀県のアマチュア天文家が観測。京都大が、新開発の手法で解析し、形を明らかにした。

小惑星に関する良質なデータを得るには、可能なかぎり接近して撮影する必要がある。時速約1万8000キロで通過するはやぶさ2が衝突を避け、安全により良い撮影を行うには、事前に小惑星の大きさや形を知っておくことが重要だ。

解析した京都大の有松亘(こう)特定助教(太陽系天文学)は、「ぜひこのデータを活用し、探査計画の成功につなげてもらいたい」と話している。