深海調査、無人機開発を推進 しんかい6500老朽化で

AI要約

海洋開発分科会は老朽化する有人潜水調査船「しんかい6500」を2040年代までに新たな無人探査機に更新すべきと報告

深海探査能力の維持が災害対策や資源探査、海洋の安全保障に不可欠と指摘

日本唯一の6千m探査機「しんかい6500」の後継機開発について、具体的な方向性不明

 深海探査の在り方を議論する文部科学省の海洋開発分科会は1日、老朽化する有人潜水調査船「しんかい6500」が設計上の寿命を迎える2040年代までに、できる限り早く新たな無人探査機を開発するべきだとする報告書を大筋で了承した。地震などの災害対策や鉱物資源の把握、海洋の安全保障に役立てるために大深度の探査能力を維持することは急務だと指摘した。

 国内で6千mより深い探査ができるのは、1989年に建造された海洋研究開発機構の「しんかい6500」だけ。搭載する母船「よこすか」も老朽化。後継機については、開発が困難な状況にあるため「多角的な検討が必要」として具体的な方向性は示さなかった。