利益は度外視!島根の県大生発、地元産の果物「スムージー」販売に熱 「生産者の熱意知って」農家取材した便りも自主制作 2年目でイベント出店定着

AI要約

島根県立大浜田キャンパスの学生が、山陰産の果物を使ったスムージーを作り、県内外のイベントで販売している。

販売するのは地域政策学部2年の中野一天さんと、4年の寺迫麟さん。かつて地元のスムージー店に通っていた寺迫さんが、スムージー作りを始めるきっかけとなった。

仕入れ先の農家を取材し、生産者の熱意や思いを知ってもらいたいという思いで、「恋バナだり」を発行するなど様々な取り組みを行っている。

 島根県立大浜田キャンパスの学生が、山陰産の果物を使ったスムージーを作り、県内外のイベントで販売している。仕入れ先農家を取材した便りも作って生産者に寄り添う取り組みも手がけており「味と同時に生産者の熱意や思いを知ってほしい」と力を込める。

 販売するのは地域政策学部2年の中野一天さん(19)=倉吉市出身=と、4年の寺迫麟さん(21)=岡山市出身。寺迫さんは高校時代に地元のスムージー店に通い、実際に作ってみようと、サークル仲間の中野さんに呼びかけて昨年7月に活動を始めた。「恋するバナナ」と名付けた店を月1~2回出店し、1杯300~500円で販売。1日平均50~60杯売れるという。

 初出店した昨年10月の学園祭では、鳥取県の特産・二十世紀梨や新甘泉梨のスムージーを販売。その後、安来産のミカンや島根県産リンゴ、浜田市のきんた農園ベリーネのイチゴを活用した新作を売り出した。農家やスーパーから果物を仕入れ、各種イベントや浜田市内の自動車販売会社などに出向く。

 4月からは時折、仕入れ先に加えて山陰両県を拠点とする農家に取材し「恋バナだより」を発行して店頭に並べる。「農家の皆さんも苦労しながら作っている。スムージーの味と農家さんの人柄を知って、果物の購入に役立ててほしい」と思いを語る。

 あまり利益を追求しない。中野さんは「学生生活ではできない経験や人とのつながりを得たい」とし、寺迫さんも「活動自体に充実感がある。農家をはじめ多くの人と関係をつくりたい」と話した。