安心して預けられない…重度の障害持つ高等部クラス全員が6月下旬から不登校 担任が異物食やけがに適切な対応せず不信感 学校側も不備認め謝罪 鹿児島市の特支校

AI要約

鹿児島市の特別支援学校高等部1年の重度重複障害学級で、担任2人による適切ではない対応があり、クラスの全生徒3人が6月下旬から登校できていないことが分かった。

担任の不適切な対応により生徒が学校を欠席し、保護者と学校との協議も結果が出ず、生徒の安全が懸念されている。

校長は改善策を講じると述べ、母親らは通学環境の整備と適切な対応を求めている。

安心して預けられない…重度の障害持つ高等部クラス全員が6月下旬から不登校 担任が異物食やけがに適切な対応せず不信感 学校側も不備認め謝罪 鹿児島市の特支校

 鹿児島市の特別支援学校高等部1年の重度重複障害学級で、担任2人による適切ではない対応があり、クラスの全生徒3人が6月下旬から登校できていないことが20日、分かった。うち1人は県外に転校を予定している。

 保護者と学校によると、6月12日、生徒の1人が教室で、座椅子のスポンジ部分を口に入れていた。担任の女性教諭は、飲み込んではいないと判断して保健室に連れて行かず、管理職にも報告しなかった。

 担任の対応を巡り、学校側と生徒3人の保護者で協議したが、6月下旬から残りの生徒2人を含む全員が登校しなくなった。2人のうち1人は夏休み明けの9月2日に登校したが、手の傷から血がにじんでいるのに、担任の男性教諭が手当てなどの対応を怠った。

 校長は取材に「安心安全に対する不備と対応の落ち度があった。二度とないようにし、早く学校に通えるよう全力で取り組む」と釈明。これまでも保護者への説明や教員研修などを重ねたほか、別の教諭2人を中心に学級をみる新体制を準備したという。

 小学部から通う生徒の母親は「子どもは学校が大好きだった。高等部卒業後は、もう学ぶ場はない。通える環境を整えて」と要望。けがをした生徒の母親も「重い障害がある子は、命を預けていることを分かってほしい」と訴えた。