土俵上がる度に大量の塩 「相撲で盛り上げていきたい」夜通し続いた、熱い取組 12年ぶりの隠岐古典相撲大会が閉幕 島根・隠岐の島町政20周年記念

AI要約

島根県隠岐の島町の町政20周年を記念して12年ぶりに開催された第15回隠岐古典相撲大会は、正三役の対戦などが行われ、大盛況の中閉幕した。

大会では、割相撲から始まり、正五番勝負や上位戦など様々な取組が行われ、精鋭たちが激しい戦いを繰り広げた。

結びの一番では、池田晃大さんが勝利し、島の子どもたちを宝として育むために相撲で盛り上げていく決意を新たにした。

土俵上がる度に大量の塩 「相撲で盛り上げていきたい」夜通し続いた、熱い取組 12年ぶりの隠岐古典相撲大会が閉幕 島根・隠岐の島町政20周年記念

 島根県隠岐の島町の町政20周年を記念して12年ぶりに開催された第15回隠岐古典相撲大会は15日、同町下西の町役場駐車場で最上位となる「正三役」の対戦などがあり、閉幕した。14日深夜から夜を徹して取組が続き、力士が土俵に上がる度に客席から大量の塩がまかれ、地響きのような歓声に包まれた。閉幕後は土俵を囲む柱が抜かれ、力士がまたがって地域の人たちに担がれて凱旋(がいせん)した。

 大会は14日深夜から番付に載らない力士の「割相撲(わりずもう)」が続いた。午前6時ごろからは慶祝があった町役場周辺の地域を指す座元(ざもと)と、それ以外の寄方(よりかた)から、年代別にそれぞれ5人が出場し、1人が5勝するまで取組が続く「正五番勝負」が始まった。化粧まわしをした役力士たちが相撲甚句に合わせて会場入りや土俵入りを見せた。

 番々外、番外、正三役の小結、関脇、大関戦に合わせて前相撲と呼ばれる精鋭3人が出場する上位戦は、1分を超える大相撲や物言いが付く一番もあり、熱戦となった。

 注目された結びの一番では、しこ名「万竜」の宇野泰弘さん(43)=隠岐の島町小路=と「潮乃花」の池田晃大さん(34)=同町西里地区出身=が対戦。先に勝利した者が次の取組で勝ちを譲る伝統がある中、寄り倒しで先に勝利した池田さんは「最高の景色が見えた。島にとって子どもは宝だ。相撲で盛り上げていきたい」と決意を新たにした。