高齢者の反対の声を受けて札幌市が“敬老パス”見直し案を12日に市議会へ提示 対象年齢の変更や上限額の引き下げなど、分かりにくい新案について解説
札幌市は敬老パスの見直しを検討中で、ポイント制の対象を65歳からとする方針を固めた。
新たな案では、敬老パスの利用対象を現在の70歳以上から75歳以上に引き上げる一方、ポイント制の対象を65歳以上に引き下げることが検討されている。
再来年度から5年間実施され、将来的にはポイント制への一本化も検討されている。
札幌市は見直しを検討している“敬老パス”について、ポイント制の対象を、65歳からとする方針を固めました。
敬老パスを巡っては、札幌市は公費負担が増えることなどを理由に上限額の引き下げや、健康増進の活動の参加で利用額を得られる、「ポイント制」の導入を検討。
しかし、高齢者を中心に反対の声があがっていました。
新たな案では、敬老パスの利用対象を現行の70歳以上から75歳以上に引き上げる一方、「ポイント制」の対象は65歳以上に引き下げ、いずれかを選べるようにします。
再来年度から5年間実施し、将来的にポイント制への一本化も検討されています。
札幌市は、今月12日の市議会で、この案を提示する予定です。
森田絹子キャスター)
札幌市の「敬老パス」は現在、次のような内容で運用されています。
■《現在の「敬老パス」》
・対象者は70歳以上。
・年1万7000円の自己負担で、7万円まで地下鉄やバスに乗車可能。
そして、再来年度からの新しい案では、2つの制度から選択できるようになります。
その2つというのが【健康アプリ(仮称)】と【新・敬老パス】です
①《健康アプリ(仮称)》
・健康増進活動でポイントが付与。
・対象年齢は65歳以上(当初案より5歳引き上げ)。
・ポイントを電子マネーに交換可。
・電子マネーは地下鉄・バス・JRで利用可能。
②《新・敬老パス》
・対象年齢は75歳以上に引き上げ。
・50%の自己負担で、年4万円まで利用可能。
ただ、将来的には【健康アプリ(仮称)】のポイント制への一本化も検討するということです。
札幌市は今月12日の市議会厚生委員会で、これらの案を提示する予定です。