羅臼と富山につながり 北方領土視察の県内中学生、昆布通じ食文化理解

AI要約

北海道羅臼町を訪れた富山県の中学生たちが、昆布漁や食文化を学び、大自然を散策した。

羅臼町で昆布の収穫から出荷までの工程を学ぶ中で、生徒たちは富山とのつながりを感じ、漁師たちの努力に感銘を受けた。

さらに、標津町のサーモン科学館も訪れ、野付半島では日本最大の砂の島を散策し、国後島と羅臼山を眺めた。

羅臼と富山につながり 北方領土視察の県内中学生、昆布通じ食文化理解

 北方領土青少年現地視察事業は3日目の21日、県内の中学生18人が昆布漁が盛んな北海道羅臼(らうす)町を訪れ、富山と北海道の食文化に理解を深めた。国後(くなしり)島に近い野付半島では、大自然を1時間かけて散策した。

 羅臼町では、日本一の昆布とされる「羅臼昆布」の収穫から出荷までの工程を学んだ。昆布漁をする井田一昭さん(71)が、生徒たちに昆布のひれを切り取る作業を教えた。

 井田さんの祖父は入善町出身。「羅臼の7割くらいの人が富山にルーツがある」と説明し、生徒を歓迎した。射水市新湊中2年の小田あす花さんは「富山とのつながりを感じた。昆布を作る漁師さんの工夫や努力が分かった」と話した。

 「サケの聖地」と言われる標津(しべつ)町の標津サーモン科学館も見学した。

 野付半島は知床半島と根室半島の間に位置し、全長約26キロある日本最大の砂の島。20日に続いて天候に恵まれ、国後島の泊山と羅臼山を望むことができた。黒部市明峰中3年の山口葉平さんは「肉眼で見られるほど近いのに、行くまでの道は遠い。経験したことを家族や友人に話したい」と語った。(村上柚芽香)