品川区民ギャラリーで第40回「しながわ平和のための戦争展」 体験者の声も

AI要約

第40回 しながわ平和のための戦争展が開催される。

展示内容やイベントの概要、取り組みの背景が紹介されている。

会場内での催しや特別講演、記録保存の重要性について語られている。

品川区民ギャラリーで第40回「しながわ平和のための戦争展」 体験者の声も

 「第40回 しながわ平和のための戦争展 戦争ではなく平和の道を」が8月22日~25日、「イトーヨーカドー 大井町店」(品川区大井1)8階の「品川区民ギャラリー」で開催される。(品川経済新聞)

 1984(昭和59)年以降、毎年夏に開かれている同展。実行委員会代表の西條明子さんは「学校の先生を中心としたメンバーが、子どもに戦争体験を伝えたいという思いから始めた取り組み。戦時中に品川エリアでどんなことが起きたのか、身近な場所に残された記録や体験を語り継ぐことで、地域の方に戦争のひどさや平和の大切さを実感してほしい」と話す。

 今回は、戦時中の品川区の学童疎開の様子や、1945(昭和20)年5月24日の城南空襲の記録などを中心に展示。「平和の願いをアートであらわす」企画コーナーでは、文字や語りだけではなく、俳句や絵など、さまざまな表現による作品を展示する。

 展示期間中、会場内では14の催しを開く。ギャラリートークや報告会、紙芝居、木でできた笛「コカリナ」の演奏、絵本の読み聞かせ、人形劇など。22日・23日には、品川区での空襲の様子を絵に残し、今年亡くなった小島義一さんのDVDを上映。小島さんについての映像を鑑賞し、親など身近な人から聞いた戦争体験を参加者同士で語る会も開く。24日17時30分からは、立正大学名誉教授の金子勝さんによる講演「平和は、戦争からではなく『対話』から生まれる」を行う。いずれも事前申し込み不要。

 近年では戦争を体験した人が高齢になり、「個人の記録や資料が散逸していくことを危惧している」と西條さん。映像資料やネット上で閲覧できるアーカイブの制作も進めているという。40回を迎えるに当たり、「今年体験を語ってくれた方が来年もお元気とは限らない。品川での戦争体験を話していただける方は、会場で実行委員に声をかけるか、ホームページから連絡してほしい。聞き取りや映像資料の制作など、さまざまな方法で記録を残していきたい」と話す。

 開催時間は10時~17時(25日は16時まで)。入場無料。