# 戦争体験

満州で終戦、中国共産党軍の兵に銃を突き付けられ「私は子ども」「どうか助けて」…中国語で命乞い
17時間前

満州で終戦、中国共産党軍の兵に銃を突き付けられ「私は子ども」「どうか助けて」…中国語で命乞い

 満州(現・中国東北部)に渡り、終戦を迎えた北九州市八幡西区の山本好昭さん(93)は、現地で見た光景を色鉛筆で描いて手作りした絵本で戦争の悲惨さを後世に残そうとしている。表現したのは、ソ連軍の侵攻などで苦難の日々を余儀なくされた日本人の姿。「亡くなった人たちの無念の思いを伝えたい」と話す。

「女性はトラックに積み込まれ、凍った死体が山積み」ソ連軍の襲撃、87歳男性が語る終わらない戦争
2024.07.03

「女性はトラックに積み込まれ、凍った死体が山積み」ソ連軍の襲撃、87歳男性が語る終わらない戦争

 太平洋戦争中に旧満州(中国東北部)に満蒙開拓団として渡り、引き揚げ中に孤児となった黒田雅夫さん(87)=京都府亀岡市西つつじケ丘=が、南丹市園部町の園部小で講演した。ソ連軍の襲撃や、次々と家族の亡くなった収容所生活について6年生に語り、平和の大切さを訴えた。 黒田さんは亀岡出身

田原総一朗がひたすら泣いた「日本のいちばん長い日」を振り返る
2024.06.30

田原総一朗がひたすら泣いた「日本のいちばん長い日」を振り返る

 90歳のジャーナリスト、田原総一朗。彼がこの道を選んだ理由の一つに、敗戦体験を経て形成された価値観があるという。田原が経験した戦争とは。本稿は、田原総一朗『全身ジャーナリスト』(集英社)の一部を抜粋・編集したものです。● 天皇陛下のために死ぬことを 疑わなかった軍国少年時代

「泣く子は入るな」追い出され 風化させない、語り継ぐ85歳 祖父母、弟妹失った喜屋武さん・沖縄慰霊の日
2024.06.23

「泣く子は入るな」追い出され 風化させない、語り継ぐ85歳 祖父母、弟妹失った喜屋武さん・沖縄慰霊の日

 約20万人が犠牲になった沖縄戦で、当時6歳だった那覇市の喜屋武幸清さん(85)は、祖父母や幼い弟妹を失った。 「次の戦争を止め、平和をつくるため、悲劇を風化させてはいけない」と訴える。 マリアナ諸島・テニアンで生まれた喜屋武さんは4人きょうだいの長男。戦争が始まり

沖縄戦の苛烈さ伝える「一人芝居」、家族全員失った祖母の体験もとに…大阪の俳優の思いとは
2024.06.23

沖縄戦の苛烈さ伝える「一人芝居」、家族全員失った祖母の体験もとに…大阪の俳優の思いとは

 大阪市の俳優 谷ノ上(たにのうえ)朋美さん(51)が、太平洋戦争末期に起きた沖縄戦の苛烈さを伝える一人芝居を演じている。沖縄戦で家族全員を失った祖母の体験をもとにした脚本で、上演回数は2年間で40回を超えた。谷ノ上さんは「一人一人が命と向き合えば、争いはなくなる」と信じる。23日は沖縄戦終結

僕らが祈りをつなぎ続ける 沖縄「平和の詩」を朗読する仲間友佑さん
2024.06.23

僕らが祈りをつなぎ続ける 沖縄「平和の詩」を朗読する仲間友佑さん

 23日に沖縄県糸満市の平和祈念公園で開かれる「沖縄全戦没者追悼式」では、県立宮古高3年の仲間友佑(ゆうすけ)さん(18)が「これから」と題した平和の詩を朗読する。戦後79年がたとうとするなか、親族に戦争体験を直接聞く機会はなく、葛藤もした。それでも「これから僕たちにできることは何だろうか」と

24万の名刻まれた平和の礎で遺族ら祈り 沖縄慰霊の日
2024.06.23

24万の名刻まれた平和の礎で遺族ら祈り 沖縄慰霊の日

 県民の4人に1人が犠牲になった沖縄戦から79年。「慰霊の日」を迎えた沖縄では23日、早朝から戦争体験者や遺族らが沖縄県糸満市摩文仁の「平和の礎(いしじ)」を訪れ、亡き人たちに祈りを捧げた。 平和の礎には、沖縄戦戦没者ら24万人余の名前が刻まれている。 那覇市の多和

1484人死亡「対馬丸事件」80年 母が残した記録や歌を本に
2024.06.23

1484人死亡「対馬丸事件」80年 母が残した記録や歌を本に

 太平洋戦争中に沖縄から本土に向けた学童疎開船が、米軍の攻撃を受けて沈没した「対馬丸事件」から今年で80年。対馬丸の生存者で学童の引率教員だった新崎美津子さん(享年90)の長女で栃木県栃木市在住の上野和子さん(77)が、母の思いをまとめた「蕾のままに散りゆけり」(悠人書院)を出版した。晩年まで

県外出身兵も6万人超が戦死 高齢遺族にのしかかる沖縄との距離
2024.06.23

県外出身兵も6万人超が戦死 高齢遺族にのしかかる沖縄との距離

 日米両軍による激しい地上戦となった第二次世界大戦末期の沖縄戦では、戦闘に巻き込まれた住民だけでなく、全国各地から出征した日本軍の兵士も6万人以上(推計)が命を落とした。今年で79年。その遺族も高齢となり、これまでのように慰霊のために沖縄を訪れることが難しくなっている。海軍兵だった父を沖縄で亡

「人をあやめないで」平和への思いを7分間に込めた95歳の元学徒 沖縄戦で看護動員 手術で切断された負傷兵の手足を壕の外に捨てた経験も
2024.06.23

「人をあやめないで」平和への思いを7分間に込めた95歳の元学徒 沖縄戦で看護動員 手術で切断された負傷兵の手足を壕の外に捨てた経験も

[戦後80年へ] 「白梅同窓会」副会長の武村豊さん(95)が20日、日頃利用している那覇市の安謝老人デイサービスセンターで、「白梅学徒隊」として沖縄戦に動員された体験を語った。利用者や保育園児ら約50人を前に、「家族や友達が一人ずつやられていく。それを私たちは目の前で見てきたんで

「戦争とは何か」伝え続け30年 基地の目前に立つ佐喜真美術館 沖縄慰霊の日
2024.06.22

「戦争とは何か」伝え続け30年 基地の目前に立つ佐喜真美術館 沖縄慰霊の日

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の目の前にある佐喜真美術館が、戦後79年となる今年、開館から30年を迎える。 戦争をテーマにした絵画や版画を中心に展示し、「戦争とは何か」を伝え続けてきた佐喜真道夫館長(78)は23日の沖縄慰霊の日を前に、「戦争と人間を深く感じ取り考える場とし

4歳娘に「よく見ておきなさい」 母の真意は 福岡大空襲79年
2024.06.19

4歳娘に「よく見ておきなさい」 母の真意は 福岡大空襲79年

 「よく見ておきなさい」。あの日、身を寄せた防空壕(ごう)のそばで、母は空襲の戦火を見ながら3人の娘たちにしきりに言った。当時4歳だった末娘の福沢信子さん(83)=福岡市東区=は、母の言葉の真意を考え続けてきた。福沢さんの体験手記をもとに、地元の市民グループは朗読劇の上演を重ねる。市中心部で1

沖縄戦に巻き込まれた人々の白黒写真、200枚以上をカラー化…「どこか遠い歴史」から「自分事」に
2024.06.18

沖縄戦に巻き込まれた人々の白黒写真、200枚以上をカラー化…「どこか遠い歴史」から「自分事」に

 大阪市の会社員男性(44)が、太平洋戦争末期の沖縄戦に巻き込まれた住民たちを撮影した白黒写真200枚以上をカラー化した。負傷し、手当てを待つ子どもらの表情が色鮮やかに再現され、男性は「戦争体験者が高齢化して語れなくなっている。カラー化写真を通じて目を向けてほしい」と話し、SNSで公開している

沖縄戦「南部撤退」で逃げ惑った住民「もうこれ以上逃げる所はない」…眼下の海岸に無数の死体
2024.06.18

沖縄戦「南部撤退」で逃げ惑った住民「もうこれ以上逃げる所はない」…眼下の海岸に無数の死体

 軍民入り乱れる地上戦となった79年前の沖縄戦は、犠牲者約20万人のうち住民が約9万4000人に上り、その半数が最後の1か月に集中した。引き金は、戦闘を指揮した旧日本陸軍第32軍司令部が本土への米軍の侵攻を遅らせるために下した「南部撤退」の決断だった。砲弾の中を南へ南へ逃げ惑った体験者の記憶を

女学生17人が戦争の犠牲になった「白梅学徒」の記憶を次世代へ 「白梅継承の会」設立
2024.06.15

女学生17人が戦争の犠牲になった「白梅学徒」の記憶を次世代へ 「白梅継承の会」設立

沖縄戦で犠牲になった白梅学徒隊の戦争体験などを語り継ぐ「白梅継承の会」が設立され、設立総会が9日那覇市で開かれました。白梅学徒隊は沖縄戦当時、県立第二高等女学校の4年生たちによって編成され、戦場に動員された46人のうち17人が犠牲となりました。総会が開かれた「白梅継

特集ドラマ『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』放送へ 脚本は『あなブツ』櫻井剛
2024.06.11

特集ドラマ『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』放送へ 脚本は『あなブツ』櫻井剛

 椰月美智子の同名小説を実写化した特集ドラマ『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』が、NHK総合で8月に放送されることが決定した。 本作は、小学6年生と81歳との友情を描く、ハートウォーミングな物語。スケボー好きの少年・拓人は、神社の管理人をしている老人“田中さん”と出会う。

ガダルカナル島上空で戦死した「零戦隊指揮官」が残した「1枚の写真の謎」
2024.06.11

ガダルカナル島上空で戦死した「零戦隊指揮官」が残した「1枚の写真の謎」

 長年、戦争体験者やご遺族の取材をしていると、当時の貴重な資料や写真に出会うことがしばしばある。ただ写真は、説明もなくバラバラに箱に入ったままの状態で数十年放置されていることが少なくない。本人が戦死したりすでに亡くなっている場合、写真について聞くこともできないから、自分で解き明かすしかない。<

命じておいて信号文も知らない…「無能な司令部」が語った「ミッドウェー海戦」大敗北の「責任逃れな言い訳」
2024.06.10

命じておいて信号文も知らない…「無能な司令部」が語った「ミッドウェー海戦」大敗北の「責任逃れな言い訳」

 私が2023年7月、上梓した『太平洋戦争の真実 そのとき、そこにいた人は何を語ったか』(講談社ビーシー/講談社)は、これまで約30年、500名以上におよぶ戦争体験者や遺族をインタビューしてきたなかで、特に印象に残っている25の言葉を拾い集め、その言葉にまつわるエピソードを書き記した1冊である

『虎に翼』が描く不器用な「弱さ」と生きる蘇生術 “前半戦”振り返り
2024.06.06

『虎に翼』が描く不器用な「弱さ」と生きる蘇生術 “前半戦”振り返り

 俳優・伊藤沙莉が主演を務める、連続テレビ小説『虎に翼』(月~土 前8:00 NHK総合 ※土曜日は1週間の振り返り/月~金 前 7:30 NHK BS、BSプレミアム4K)。女性初の弁護士となるヒロイン・寅子(とその女学生仲間たち)の苦闘を描いた前半部。先週で物語は、太平洋戦争を抜けて終戦へ

旧南洋群島の戦闘で犠牲になった沖縄出身者を悼む 「慰霊と交流の旅」の一行、那覇空港を出発
2024.05.30

旧南洋群島の戦闘で犠牲になった沖縄出身者を悼む 「慰霊と交流の旅」の一行、那覇空港を出発

 太平洋戦争時、日本の委任統治領だった旧南洋群島で、日米の激しい戦闘の犠牲になった県出身者を悼む「慰霊と交流の旅」の一行が30日午前、那覇空港を出発した。23~93歳の戦争体験者やその家族ら25人が沖縄から参加。1日にテニアン島の「沖縄の塔」、2日にサイパン島の「おきなわの塔」をそれぞれ参拝す