「遺骨が帰ってくると連絡があり出迎え、何も入っていない骨壺を抱えた時の悲しみは今でも心に」戦後79年 愛媛県戦没者追悼式典

AI要約

松山市で終戦から79年を迎えた式典が開かれ、遺族らが戦争の悲惨さと平和の尊さを訴えました。

遺族ら約800人が県民文化会館で参加し、中村時広知事が平和の重要性を強調しました。

遺族代表の山下幸良さんや若い世代の遺族が、戦争の悲しみを語り、犠牲者を追悼しました。

「遺骨が帰ってくると連絡があり出迎え、何も入っていない骨壺を抱えた時の悲しみは今でも心に」戦後79年 愛媛県戦没者追悼式典

終戦から79年を迎えた15日、松山市内では、愛媛県内の戦没者を追悼する式典が開かれ、出席した遺族らが戦争の悲惨さと平和の尊さを訴えました。

県民文化会館で営まれた15日の式典には、遺族らおよそ800人が出席しました。

中では、中村時広知事が「真に平和な国際社会の構築に向け、不断の努力を続けなければならない」と述べた後、遺族を代表し、父が満州で戦死した松野町の山下幸良さんが、戦争の悲惨さと平和の尊さを訴えました。

遺族代表・山下幸良さん

「父の遺骨が帰ってくると連絡があり、大勢の地域の方と駅で出迎え、何も入っていない骨壺を抱えた時の悲しみは今でも心に刻まれている」

また、曾祖父が戦争で犠牲となった中学3年生の西村優成さんら3人が、若い世代の遺族を代表し献花台に花を手向けました。

先の大戦で犠牲となった県内の関係者は少なくとも4万5813人で、出席者は犠牲者を悼むとともに、平和への思いを新たにしていました。