仮設暮らしに「憩いの農園」 能登島の有志、引きこもり防止へ荒れ地整備

AI要約

七尾市能登島の住民有志が、能登島向田町にある応急仮設住宅入居者に使ってもらう農園を整備した。

仮設暮らしで自宅から離れ、畑に足を運べなくなった高齢者が多く、農地を設けることとなった。

農園は憩いの場として定着させたいという思いで、水や野菜苗の提供も行われている。

仮設暮らしに「憩いの農園」 能登島の有志、引きこもり防止へ荒れ地整備

 七尾市能登島の住民有志が、能登島向田町にある応急仮設住宅入居者に使ってもらう農園を整備した。震災前は農作業が趣味だった高齢者が多いものの、仮設暮らしで自宅から離れ、畑に足を運べなくなったケースが目立つことから、仮設住宅から約500メートルの場所に農地を設けた。住民有志らは憩いの場として定着させたいと意気込んでいる。

 農園の土地約120平方メートルは民宿「能登 島宿せがわ」を経営する瀬川勇人さんが提供した。向田集落営農組合の花園陽一代表らとともに荒れ地の整備を進め、養豚場経営の村田重則さんは肥料を提供した。

 瀬川さんらが団地の世話人を務める後藤純一さんから仮設住宅で引きこもりがちな高齢者が多いことを聞き、気軽に野菜作りを楽しめる農園の整備を思い立った。

 完成した農園に水や野菜苗を提供する住民もおり、瀬川さんは「農園の拡大なども検討している。仮設住宅で生活する島民の力になりたい」と話した。