「墓の優先順位は最後だけど」 お盆前の被災地・能登 石材店は墓石修理に追われる 石川・輪島市

AI要約

被災地・能登の墓地では地震の影響で多くの墓石が倒壊し、地元の石材店の職人が修復作業に追われている。

山崎英樹さんの石材店では多くの修理依頼があり、厳しい暑さの中、朝早くからクレーンを使って墓石を修復している。

お盆に迎えるが、被災地の住民は未だ生活復旧に苦しむ状況である。

「墓の優先順位は最後だけど」 お盆前の被災地・能登 石材店は墓石修理に追われる 石川・輪島市

元日に発生した地震の影響で、被災地・能登の墓地では今も多くの墓石が倒壊したままとなっていて、お盆の墓参りを前に、地元の石材店の職人が連日、朝早くから修復作業に追われています。

午前6時前、石川県輪島市門前町鹿磯にある墓地では、すでに修復作業が始まっていました。

門前町で唯一、石材店を営む山崎英樹さんのところには、多い時には1日10件近く修理の依頼があったといいます。

倒れた墓石を削り、接着面に耐震用のボンドを塗ったあと、クレーンを使って墓石を慎重に持ち上げていきます。

山崎英樹さん「日差しが強くなってきて体が持たんくなってきた。家族でやっとるもんで午前5時とか午前6時から仕事を始める」

できるだけ多くの依頼に応えたい反面、厳しい暑さを避けるため、作業時間を制限せざるを得ません。

一方で、住民には被災地の現状が追い打ちをかけます。

山崎英樹さん「墓は最後。金沢とか、門前以外にいて被害にあってない人は依頼もできるけど、ここら地元の人はまず家、生活。そっち考えとる人、半分以上がそう」

発災から7ヵ月余り経って迎えるお盆ですが、自らも被災者の山崎さんは、いまだ生活の再建を優先せざるを得ない人が多いと、被災地の窮状を訴えます。