中・高生が医師体験 人材確保でイベント【山口】

AI要約

山口市で中・高生向けの医師体験イベントが開催され、医療行為を模擬体験する機会が提供された。

六つの体験ブースでは採血や縫合などを学び、参加者からは医師への憧れや興味が感じられた。

医学教育や地域医療についての講話も行われ、将来の医療従事者育成に役立った。

中・高生が医師体験 人材確保でイベント【山口】

 中・高生が医師の仕事を体験するイベントが4日、山口市吉敷下東3丁目の県総合保健会館で開かれた。実際の器具を使って採血、心肺蘇生、縫合などの医療行為を模擬体験した。県医師会(加藤智栄会長)主催。

 人材確保に向けて医療職に興味を持ってもらおうと、6年前から毎年実施している。今年は県内から中学生24人、高校生26人が参加した。

 六つの体験ブースがあり、それぞれ医師や山口大医学部の学生が器具の扱い方や手順を指導。縫合・結紮(けっさつ)体験では、持針器で医療用の針をつかみ、力加減に注意しながら皮膚を模したパッドに通して結び目を作った。

 採血体験では、実際の医療現場さながらの手順で腕の模型に駆血帯を巻いて消毒し、静脈に注射針を刺した。慶進中1年の白澤寛望君は「医師である親に憧れて参加した。注射針の角度など難しい部分もあったが、将来の糧になったと思う」と話した。

 参加者の中には、学生に勉強について質問する姿もあった。また、美祢市病院事業局の清水良一病院事業管理者や県医師会の白澤文吾理事(山口大大学院医学系研究科教授)が、体の仕組みや医学教育と地域医療の現状をテーマに講話した。