全国学力テスト 中3国語、茨城県7位 算数、数学は平均下回る

AI要約

文部科学省が公表した2024年度全国学力・学習状況調査の結果によると、茨城県の公立校の中3国語の正答率が7位に落ち、他の科目も全国平均を下回ったことが明らかになった。

茨城県の平均正答率は、小6の国語が67%、算数が62%で、中3の国語が59%、数学が51%だった。また、文科省が正答率の表記を四捨五入していることも報告されている。

県内の学力調査結果から、小6国語は順位を6つ下げ、算数は2つ上げた。一方、中3国語は順位を2つ下げ、数学は8つ下げた。具体的には国語で言語文化に関する問題は好成績だが、文章と図表の結びつけや数学的な解釈能力に課題が残ることが指摘されている。

全国学力テスト 中3国語、茨城県7位 算数、数学は平均下回る

文部科学省は29日、小学6年と中学3年の全員対象で4月に実施した2024年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。茨城県教委によると、県内公立校の正答率は中3国語が前年の5位から順位を落として全国7位だった。中3国語以外は全国平均を下回った。

茨城県の平均正答率は、小6は国語が67%(全国67.7%)、算数が62%(63.4%)。中3では国語が59%(58.1%)、数学が51%(52.5%)。都道府県の正答率は競争をあおらないようにとの配慮から、文科省が小数点以下を四捨五入して公表している。

県教委は文科省の公表結果を基に全国順位を割り出した。小6は国語が23位、算数が25位。中3は国語が7位、数学が23位だった。23年度と比べ、小6国語は順位を六つ下げ、算数は二つ上げた。中3国語は順位を二つ下げ、数学は八つ下げた。

茨城県の設問ごとの正答率を見ると、国語は中3で日本の言語文化に関する問題で8割を超える好成績。半面、文章と図表などを結び付けて内容を捉えたり、目的や条件に合わせて要約することに課題が残った。小6では、目的や意図に応じて伝えたいことを明確にする力がある一方、漢字を文の中で正しく使うことなどに課題が見受けられた。

数学・算数では、中3は筋道を立てて考え証明すること、小6は折れ線グラフから必要な数値を読み取り、言葉や数を使って記述する力などで課題が残った。

正答率が低かった該当事例は、小6国語の「漢字を文の中で正しく使うことができるかどうか」の設問が39.6%、同算数の「道のりが等しい場合の速さについて時間を基に判断し、理由を言葉や数を用いて記述できるかどうか」の設問が29.9%。

中3国語の「文章と図とを結び付け、内容を解釈できるかどうか」の設問が36.4%、数学の「事象を数学的に解釈し問題解決の方法を数学的に説明できるかどうか」の設問が18.5%など。

県内では公立小451校で実施し、国語は計2万1774人、算数は計2万1767人が参加。公立中は235校で実施し、国語は計2万1495人、数学は計2万1492人が参加した。県教委義務教育課は「結果を丁寧に分析して課題の改善に努めていきたい」としている。