県伝統工芸館、26年春リニューアル 9月から休館、大規模改修へ ショップは中心市街地に一時移転

AI要約

熊本県は12日、県伝統工芸館の大規模改修工事に年内にも入り、2026年春にリニューアルオープンさせる方針を明らかにした。

工芸ショップや工房は休館中にそれぞれ仮施設に移転し、全面休館期間は約1年半になる見通し。

改修では外観の一部は残しながら、空調設備や照明の更新、施設の使いやすさ向上を予定している。

県伝統工芸館、26年春リニューアル 9月から休館、大規模改修へ ショップは中心市街地に一時移転

 熊本県は12日、県伝統工芸館(熊本市中央区)の大規模改修工事に年内にも入り、2026年春にリニューアルオープンさせる方針を明らかにした。9月から全面休館し、休館中は工芸ショップや工房は同市内の仮施設にそれぞれ移転する。

 県販路拡大ビジネス課によると、移転準備を含めた休館期間は約1年半となる見通し。工芸ショップ「匠[たくみ]」と事務所は熊本市中心部の同じ商業ビルに移転し営業を続ける予定。木工芸、竹工芸、鎌倉彫・漆の各サークルの工房は、南区城南町の県文化財資料室内に移る。収蔵品約4500点については、県有施設に収蔵庫を設ける方向で調整中だという。

 総工費は約11億8千万円で、移転費を含む仮施設の運営費は約4千万円の見込み。同課は「1年半の休館中に忘れられないように、伝統工芸の振興と情報発信に継続して力を入れていきたい」としている。

 県伝統工芸館は1982年8月、全国初の県立工芸館としてオープン。鉄筋コンクリート造りの地上2階、地下1階(延べ約3017平方メートル)。大規模改修では、れんが調タイルの外観は残し、空調設備やエレベーターの更新、照明のLED化などを予定している。(川﨑浩平)