伝統の太鼓で親睦深める 富山県南砺市福野南部地区、交流イベント初開催

AI要約

福野南部地区の住民有志が交流イベント「ナンブ・デ・ナイト」を初開催。親睦と地元伝統の熱送り太鼓演奏を通じて地域活性化を図る。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で納涼祭が中止になり、失われた地域交流の機会を補完するため実行委員会が結成された。

太鼓体験会や各集落の太鼓演奏、屋台やeスポーツ体験コーナーが大盛況。若い世代に伝統の継承を託す思いが込められた。

伝統の太鼓で親睦深める 富山県南砺市福野南部地区、交流イベント初開催

 富山県南砺市福野南部地区の住民有志は14日、地域を活気づけようと、交流イベント「ナンブ・デ・ナイト」を福野南部交流センターで初めて開いた。参加者は飲食屋台などの催しで親睦を深めつつ、地元伝統の熱送り太鼓の演奏を通じ伝統文化継承への思いを育んだ。

 福野南部地区では近年、新型コロナウイルス感染拡大の影響で納涼祭の中止が続いていた。失われた地域交流の機会を復活させようと、若手住民や福野南部地域づくり協議会が中心となり実行委員会を結成。伝統を身近に感じてもらおうと、毎年夏季に病害虫や熱害から稲を守るため行われる伝統行事「熱送り太鼓」の競演会と併せて実施することにした。

 この日は太鼓の体験会の後、福野南部地区をつくる広安、田屋、石田、八塚、寺家、院林の6集落が順に演奏を披露。各集落ごとに大きさが異なる太鼓で、五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願うリズムを会場いっぱいに打ち鳴らした。広安の櫻井壱琉(いちる)さん(15)は「久しぶりにたたくことができ、楽しかった。地域の伝統を継承していきたい」と話した。このほか、焼きそばや焼き鳥などの屋台やeスポーツ体験コーナーなどもにぎわいを見せた。

 実行委員長の五反克成さん(51)は「集落同士の交流を深めつつ、地域で守り続けてきた伝統を若い人たちがつなぐきっかけになればいい」と話した。