この仏様は如来?菩薩? 見分け方講座に親子興味津々 県立美術館でまるごと奈良博

AI要約

奈良国立博物館展「まるごと奈良博」の会場で仏像の鑑賞方法を学ぶトークイベントが開催された。

参加者は仏様の髪型やファッションから仏様を見分ける方法を学び、奈良博で紹介されている仏像を解説を聞いた。

イベントは、如来、菩薩、明王、天の仏様の特徴に注目し、仏像を区別するためのポイントを教える内容だった。

鈴木学芸員は如来や菩薩の例を挙げながら、髪型や服装などの特徴を紹介し、参加者は実際の仏像で見分け方を試していた。

トークイベントは8月にも開催される予定で、奈良博の研究員が解説を行う。

奈良博展は国宝や重要文化財など計205点の仏像が展示され、後期展示も予定されている。

展示会場には子どもから大人まで楽しめる内容となっており、入場料や特典も用意されている。

この仏様は如来?菩薩? 見分け方講座に親子興味津々 県立美術館でまるごと奈良博

 「この仏様は、如来(にょらい)? それとも菩薩(ぼさつ)?」。奈良国立博物館展「まるごと奈良博」の会場である金沢市の石川県立美術館で14日、仏像の髪型やファッションなどから仏様を見分ける方法を学ぶ「わくわくトーク」が開かれた。参加した親子連れらは奈良博で紹介されている仏像を例に説明を聞き、仏教美術をより深く楽しむための仏像の「ひみつ」を学んだ。

 トークイベントは「『ほっとけ』んよ!奈良博のお宝!」と題して開かれ、イラストやクイズを交え、県立美術館の鈴木彩可学芸員が解説した。

 仏像は「如来」「菩薩」「明王(みょうおう)」「天(てん)」の四つのグループに分けられ、髪型や表情、服装、手のポーズや持ち物、乗り物などに注目することで見分けることができる。

 鈴木学芸員は、国宝「薬師如来坐像(やくしにょらいざぞう)」、重要文化財「十一面観音立像(じゅういちめんかんのんりゅうぞう)」を例に「如来は頭のてっぺんが盛り上がって、たくさんツブツブがある」「菩薩は首飾りなどアクセサリーを身に着けている」などと紹介した。

 悪や災いを打ち消すために恐ろしい姿をした明王、七福神なども含まれる天の特徴も解説。いしかわ特別支援学校小学部4年の済田陸さんは「如来は髪の毛がくるくる丸まっていて、光が出るのがすごい」と興味津々だった。

 参加者は終了後、展示会場に移動し、さっそく仏様の見分け方を実践。重要文化財「如意輪観音菩薩坐像(にょいりんかんのんぼさつざぞう)」や「毘沙門天立像(びしゃもんてんりゅうぞう)」の前では「腕輪をしているからきっと菩薩だ」「よろいを着て、鬼の上に乗っているのは天の仏様だね」などと語り合っていた。

 わくわくトークは8月4、18日にも開かれる。午後1時半、同3時からの2回で、4日は奈良博研究員が解説する。入場無料。大人も入場可能で、高校生以下にはオリジナルグッズが贈られる。

 奈良博展は「ポスト国民文化祭」の目玉事業として県、県立美術館、北國新聞社でつくる実行委員会が主催。国宝8点、重要文化財93点の計205点が並ぶ。

 前期は28日までで、後期は31日~8月25日に開かれる。開館時間は午前9時半~午後6時。入場料は一般1500円、大学生千円、高校生800円、小中学生500円。内灘町以北の小中学生は無料となる。