ルワンダ大虐殺30年 現地で義肢提供の夫妻、茅ケ崎で講演 「国の再建に向かって前を向いている」

AI要約

アフリカ・ルワンダ出身のガテラ・ルダシングワ・エマニュエルさん(69)と妻の真美さん(61)が、大虐殺の被害者を支援するために義肢製作所を開設し活動してきた経緯が紹介された。

ガテラさんは幼少期の障害を乗り越えて、義肢装具士の技術を身に付け、妻と共にNGOを設立。夫妻はルワンダで草の根から支援活動を続けている。

真美さんは辛い状況の中での活動を振り返り、「無理だとは思わなかった」と語る。ルワンダの人々の困難を乗り越える姿勢が示唆された。

ルワンダ大虐殺30年 現地で義肢提供の夫妻、茅ケ崎で講演 「国の再建に向かって前を向いている」

 1994年に犠牲者100万人以上ともいわれる民族対立による大虐殺が起きたアフリカ・ルワンダ出身のガテラ・ルダシングワ・エマニュエルさん(69)と妻の真美さん(61)が14日、茅ケ崎市内で講演会を開いた。大虐殺の3年後から現地に義肢製作所を開設して支援活動に取り組んできた。ガテラさんは「ルワンダの人は加害者を許し、国の再建に向かって前を向いている」と力を込めた。

 ガテラさんは幼い頃に医療のミスで右足に障害がある。真美さんは茅ケ崎市出身で、旅行先のケニアで89年に出合い、結婚。義足が必要なガテラさんのために、横浜の義肢製作所で義肢装具士の技術を身に付けた。

 その後、ルワンダで起きた大虐殺で障害を負うなどした人たちを助けようと、夫妻は96年にNGO「ムリンディ/ジャパン・ワンラブ・プロジェクト」を設立。翌97年から首都キガリで、政府から提供された土地に義肢製作所を開設した。

 真美さんは「何もなかった土地で草むしりから始めた。それでも無理だとは思わなかった」と当時を振り返った。