斎藤知事が続投表明「県政立て直しが私の責任」 副知事の辞職進言「大変重く受け止めた」 元県民局長文書問題

AI要約

兵庫県の斎藤元彦知事らを告発する文書を作成した元西播磨県民局長の男性(60)が死亡した問題について、副知事の辞職表明や斎藤知事の辞職否定などが報じられている。

斎藤知事は片山副知事の進言に対し一緒に退職しない考えを示し、コミュニケーション不足への反省や溝の解消など、今後の取り組みに言及した。

元西播磨県民局長の文書問題に関しては、男性の死亡が報じられており、内部調査の客観性や県議会の関与などが注目を集める状況だ。

斎藤知事が続投表明「県政立て直しが私の責任」 副知事の辞職進言「大変重く受け止めた」 元県民局長文書問題

 兵庫県の斎藤元彦知事らを告発する文書を作成した元西播磨県民局長の男性(60)が死亡した問題などを巡り、副知事が辞職を表明したことを受け、斎藤知事は12日午後、県庁で取材に応じ、改めて辞職を否定した。今後について「道は厳しく、険しいものかもしれないが、県政を前に進めていくことが私の責任だ」と述べた。

 同日午前には、片山安孝副知事が県政に混乱を招いたことの責任を取り、7月末での辞職を表明。知事に意向を伝えた際に「一緒に退職する考えはありませんか」と進言したが、断られたと明らかにしていた。

 斎藤知事は片山副知事の進言に対し「大変重い申し出と受け止めた」としつつ、進退については「県政の立て直しが責任」と繰り返した。

 片山副知事が指摘した知事のコミュニケーション不足には「日々の業務で職員への感謝の気持ちを持ち、丁寧に話を聞いていきたい」と説明。自身の疑惑を告発した元県民局長の文書を「うそ八百」とした発言について「きつい言い方で今は反省している。今後はそういった表現は改めていきたい」と釈明した。

 職員との間に生じた溝への対処にも「初歩的かもしれないが、職員や関係者とのコミュニケーションをしっかり取ることがやっぱり大事だと考えている」と話した。

 県議会との調整を担っていた片山副知事の辞職は「県政にとって厳しい状況」と強調。「要所では私自身が議会に政策の内容を説明することも大事だと考えている」とし、現時点で後任を充てる考えはないとした。(鈴木雅之)

 【元西播磨県民局長の文書問題】3月中旬、兵庫県の西播磨県民局長だった男性(60)が、斎藤元彦知事や県幹部らの言動を「パワハラ」「違法行為」などと告発する文書を報道機関などに郵送。県は男性を解任し、斎藤知事は文書内容を「うそ八百」などと批判した。県は5月に男性を停職3カ月の懲戒処分としたが、内部調査の客観性が疑問視され、県議会は6月、地方自治法100条に基づく調査特別委員会(百条委員会)を設置。男性は7月19日に証人として出席する予定だったが、7日に亡くなっているのが見つかった。関係者によると、自死とみられる。