沖縄戦で住民保護に尽くす知事ら描いた「島守の塔」、長崎市で「慰霊の日」23日に上映

AI要約

沖縄戦末期の映画「島守の塔」が「慰霊の日」に上映される。

知事や職員らが住民を救おうとする姿が描かれ、地上戦の悲劇が描写される。

映画は沖縄本土復帰50周年に公開され、長崎市での上映が行われる。

 太平洋戦争末期の沖縄戦で、住民を救おうとした知事や職員らの姿を描いた映画「島守の塔」が、「慰霊の日」の23日、長崎市魚の町の市民会館文化ホールで上映される。

 米軍は1945年4月1日、沖縄本島に上陸。「鉄の暴風」と言われた艦砲射撃や空襲を受け、日本軍と住民は追い詰められた。同年6月23日、日本軍司令官が自決し、組織的戦闘は終結。戦没者は日本側が軍人、軍属、住民らを合わせて約19万人、米軍も約1万2500人とされる。

 映画は、島田叡知事と、行動をともにした荒井退造県警察部長の目を通して、地上戦の悲劇を描写。2人は軍の命令に従いながらも、県民の疎開、保護に尽力し、「命どぅ宝、生き抜け」と励まし続けた姿が描かれている。

 タイトルである島守の塔は、沖縄県糸満市の摩文仁の丘に立つ戦没県職員の慰霊塔の名。島田役を萩原聖人さん、荒井役を村上淳さん、島田を世話する県職員役を吉岡里帆さんが演じ、沖縄本土復帰50年の2022年に公開された。

 上映は「映画『島守の塔』を観る会」が企画した。午前11時と午後2時の2回で、前売り1200円(当日1400円)、小中高生は当日のみで800円。予約、問い合わせは、長崎県映画センター内の同会(095・824・2974)へ。