岩手の夏の風物詩「チャグチャグ馬コ」の本番前に農耕馬の田植え準備を保育園児らが体験

AI要約

岩手県滝沢市から盛岡市まで練り歩く初夏の風物詩「チャグチャグ馬コ」の準備作業を体験する保育園児ら。

チャグチャグ馬コは農作業に従事する農耕馬に感謝する伝統行事であり、国の無形民俗文化財。

身障者らが農作業に参加し、農耕馬に感謝する伝統行事への理解を深める取り組み。

岩手の夏の風物詩「チャグチャグ馬コ」の本番前に農耕馬の田植え準備を保育園児らが体験

華やかな装束や鈴で着飾った農耕馬が岩手県滝沢市から盛岡市まで練り歩く初夏の風物詩「チャグチャグ馬コ」(6月8日)を前に30日、滝沢市で保育園児らが本番にも登場する農耕馬による田植えの準備作業を体験した。

チャグチャグ馬コは過酷な農作業に従事する農耕馬に感謝する伝統行事(6月第2土曜)。国の無形民俗文化財でもあり、着飾った農耕馬の行列が滝沢市の鬼越蒼前神社から盛岡市の盛岡八幡宮までの約14キロにわたって練り歩く。

田植えの準備体験は、現代ではほとんど見る機会のない農耕馬による農作業を体験して伝統行事への理解を深めてもらおうと、約60人の身障者が30ヘクタールのコメ栽培と農作業の応援などに従事している一般社団法人いわてひだまり農園(鈴木学代表)が開催した。

今年で2度目で、地元の一本木保育園の5歳の園児10人が招かれ、30アールの水田でチャグ馬にも登場している「寺優号」(オス11歳)が曳く土を砕く代かき用の農具の後ろにつなげられたタイヤチューブに乗り作業の様子を体験した。

体重が700キロを超える農耕馬は迫力満点で、泥水を跳ね上げながら進んだ。小田島優月ちゃん(5)は「初めてお馬さんの仕事を見ました。すごかった」と目を丸くし、鈴木代表は「好天にも恵まれ、昔の様子を伝えられてよかった。来年以降も続けたい」と話していた。