「満腹感」すらコントロールする!ダイエット成功のカギは「小さめで重い茶わん」で食べること

AI要約

ダイエットを成功させるためには、食事量の調整が重要である。

適切な量の食事で満腹感を得ることがカギとなる。

食事量をコントロールし、満腹感を得るためには食事に時間をかけることが効果的である。

「満腹感」すらコントロールする!ダイエット成功のカギは「小さめで重い茶わん」で食べること

 ダイエットを成功させるカギを握るのは、「食事量の調整」である。痩せるためには、「適切な量」の食事で「満腹感」を得ることが重要となる。「最強の食事戦略」では、この「満腹感」を自らでコントロールするのだ。一体どのような方法なのだろうか。

*本記事は『最強の食事戦略』(堀口逸子 平川あずさ、ウェッジ)の一部を抜粋したものです。

 さて、実際の食事の場面を思い浮かべてほしい。出された食事に「足りない」と思うこともあれば「食べ過ぎた」、すなわち満腹感で満たされることもある。決して基準量があっての感覚ではない。同じ量でいつも満腹感がおとずれるかといったらそうではなく、時によって違うことは皆経験済みである。

 私たちの体には、残念ながら、摂取した食事の量や栄養を、食事中または食後に正確に把握する仕組みが備わっていなく、私たちの摂取量のコントロールは「満腹感」に依存している。「満腹感」には、摂食の停止を引き起こすための「満腹感」と、さらなる摂取を抑制する食後の「満腹感」がある。

 「適切な量を食べて満腹感が得られる」かどうかは、現在の身体状況、すなわち体重による。太っている人は当然、エネルギー過多になっていて食べ過ぎているのだから、適切量にした場合「少ない」と感じるはずである。その適切量で「満腹感」を得るようにしなければならない。和食で使用する飯わんや汁わんを私たちは手で持って食べる。私たちの脳は、手に持ったわんを含めた総重量を食べた量と認識してしまうことを実験心理学者は指摘している。ならば、少し重めのわんを使い、「十分食べた」と思わせることも、量に満足いかない人にはおすすめする。

 私たちは、食事の摂取量を感覚的に得て「食べ過ぎ」といった表現をする。しかし、その実際の摂取量は分かっていないことがほとんど。「満腹感」は、食事開始から約20分経過したころの血糖値の上昇で得られる。そのため「食事に時間をかける」ことがダイエットではよくいわれてきた。早食いだと、食べ終わってもまだ血糖値が上昇しておらず、その時点で満腹感を得られていない。そのため、それ以上何かしらを食べようとしてしまう。

 これまで耳にしてきたダイエット方法の、「歯ごたえのあるものを食べる」「よく噛んで食べる(咀嚼回数)」「食事中に度々箸を置きながら食べる」「小さいスプーンやフォークを使う」「利き手でない手で食べる」「会話をしながら食べる」はいずれも、「食事に時間をかける」ための方法。すなわち、血糖値の上昇を期待するものである。

 しかし、通常の食べ方でない「小さいスプーンやフォークを使う」「利き手でない手で食べる」といった方法の習慣化は厳しい。習慣化されたらそれはまた早く食べられるようになっていると想像できる。これらを実践して、食事時間が延長されたからといって満腹感が必ず得られるのだろうか。