「高額でなくてもクオリティが高い」 イタリア人が日本留学中にハマった人気の日本食とは

AI要約

イタリア人留学生が日本で食べた思い出の和食について語る。

ラーメンや寿司などを楽しみ、学食の「ジャンカツ」にも満足した。

シンプルでヘルシーな和食が健康に気を遣う留学生にとって魅力的だった。

「高額でなくてもクオリティが高い」 イタリア人が日本留学中にハマった人気の日本食とは

 いまや世界でさまざまな日本食ブームが起き、訪日外国人の多くが楽しみに挙げる日本の食ベ物。しかし、10年ほど前は、今ほど日本の食べ物が海外で知られていませんでした。それでも、若き日に日本で生活した経験のある外国人は、日本食を楽しんでいたようです。2014年に、1年ほど日本に留学していたというイタリア人男性は、仲間たちとの思い出の食事風景の写真を今も手元に残していました。いったい、どんなものを食べていたのでしょうか。

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 南イタリアの人気リゾート、サレルノ出身のルカ・コッカロさん。現在は、イタリア北部の大都市・トリノで、高校の英語教師として働いています。名門国立大学のペルージャ外国人大学で日本語を学び、2014年に1年間、京都産業大学へ留学しました。

 和食がユネスコの無形文化遺産に登録されてから、まもない頃。欧米を中心にヘルシーさなどは注目されていましたが、今ほど日本のさまざまな食べ物が海外では知られていなかった時期です。しかし、ルカさんには日本の食べ物の思い出がたくさんあるといいます。

「上賀茂神社の近くのレストランに、友達が連れていってくれました。イタリア人の僕を特別に歓迎してくれて、おもてなしをしてくれたことがとてもうれしかったですね」

 そう話すルカさんは、友達がなじみの店に自分を誘ってくれたことや、店の人の気遣いに日本人のホスピタリティを感じたようです。

 素敵なレストランのおもてなしも記憶に残っていますが、学生らしくリーズナブルな食べ物も、ルカさんのお腹を満たしてくれたと語ります。気に入っていたのは、現在も多くの外国人を魅了しているラーメン。

「一番好きなのは、しょうゆラーメン。京都の河原町ではいろいろな種類のラーメンを食べたけど、しょうゆラーメンが一番おいしいと思いました」

 そして、留学生として大学に通っていたルカさんには、学生の味方である学食にも思い出のメニューがあったそう。「大学の学食には『ジャンカツ』と呼ばれる鶏肉のフライの定食があって、それがとても好きでした」と振り返りました。

 調べてみると、京都産業大学の学食メニューに「ジャンカツ」は健在。価格は異なるかもしれませんが、みそ汁付きで530円です。人気メニューのひとつで、昔も今も変わらず、学生たちのお腹を満たしています。

 さらに、多くの訪日外国人が日本で食べるのを楽しみにするメニューのひとつ、「寿司も好き」と明かしたルカさん。「小さな寿司屋さんがあって、そんなに高額でなくてもクオリティが高い、フレッシュな生魚の寿司を食べることができました」と話します。

 とりわけ寿司を気に入っていたのには、理由があったそう。ルカさんは「大学ではスポーツをしていたし、和食はダイエットにいいです。シンプルな食事が、とても気に入っていました」と語りました。

 母国から遠く離れた日本で暮らすなか、シンプルでヘルシーな食事を気にかけていたことが感じられます。健康的においしいものが食べられたことや、仲間たちとともに食事を楽しんだ思い出の数々は、ルカさんに深く日本の食事を印象づけたのかもしれませんね。