20代一人暮らし。節約のために夕食は「ツナ缶+ごはん」の組み合わせですが、栄養面は問題ないですか?

AI要約

ツナ缶は手軽で栄養価が高いが、毎日食べ続けると偏りが生じる可能性がある。

食費を節約できるが、カロリーや水銀の摂取量には注意が必要。

オイル漬けと水煮の使い分けや、魚種のバリエーションを考えながら摂取すべき。

20代一人暮らし。節約のために夕食は「ツナ缶+ごはん」の組み合わせですが、栄養面は問題ないですか?

常温で保存でき、調理の手間がなくそのまま食べられるツナ缶を常にストックしているというご家庭も多いのではないでしょうか。

ツナ缶は、私たちが生きていくうえで必要な三大栄養素のひとつであるたんぱく質を手軽に摂取できます。しかし、手軽でたんぱく質たっぷりだからといってツナ缶を毎日食べ続けることは、栄養面を考慮するとあまり好ましいとはいえないかもしれません。

そこで今回は、毎日の夕食のおかずがツナ缶だけの場合、栄養面で問題はないのか検証していきます。ツナ缶が好きだけど毎日食べ続けてもよいのか不安という方は、参考にしてみてください。

ツナ缶はいつでも手軽に購入でき保存期間が長いことに加えて、和洋中どの料理でも使いやすいのが特徴です。

総務省統計局の「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」によると単身世帯における1ヶ月の食費は4万6391円であることから、そこから割り出して、夕食1食分にかかる食費を約515円とします。

ツナ缶は店舗により異なりますが1缶およそ165円、農林水産省の資料からごはん1杯あたりのお米の値段を約25円と仮定すると、ツナ缶と合わせた夕食1食の費用は約190円です。夕食にごはんとツナ缶を食べ続けた場合、1ヶ月で約9750円節約できることが分かりました。

おいしくて手軽なツナ缶ですが、食費を節約できるからといって毎日ツナ缶だけを食べ続けると栄養の面ではあまり好ましくないかもしれません。具体的に見ていきましょう。

1つ目はカロリーです。

ツナ缶には、大きく分けてオイル漬けと水煮の2種類があります。ツナ缶と聞くと真っ先にオイル漬けを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。オイル漬けは、魚を低温の油で煮るコンフィといわれる調理法で作られています。ツナ缶のオイル漬けはコクがありジューシーで、そのままでもおいしく食べられるのが特徴です。

一方でデメリットとして、オイルを使っているため水煮のツナ缶と比べてカロリーが4倍ほど高くなることがあげられます。缶詰に入っているオイルはすべて使わない、オイル漬けと水煮のツナ缶を上手に使い分けるなどして、カロリーの取りすぎに注意しましょう。

2つ目は魚介類に含まれる水銀についてです。

ツナ缶におもに使われている魚にはマグロやカツオがありますが、マグロ類は水銀が多く含まれている魚介類のひとつとされています。厚生労働省では、魚介類には良質なたんぱく質や健康に良いとされる高度不飽和脂肪酸がそのほかの食品よりも多く含まれているとする一方で、水銀含有量の高い魚介類を多量に食べることを避けるように呼びかけています。

特にメチル水銀は、手足感覚障害や運動失調などの症状を引き起こす原因となり得るため、胎児への影響が心配される妊婦や影響を受けやすい幼児は特に注意が必要です。

とはいえ、日本人の平均的な魚介摂取量であれば水銀による健康被害は心配するほどではありませんので、ツナ缶ばかり食べないこと、マグロのツナ缶ではなくカツオのツナ缶も食べるなど意識してみるとよいでしょう。