老舗洋菓子メーカーのコロンバンが原宿に「サロン・ド・テ」を再出店

AI要約

老舗洋菓子メーカー「コロンバン」が再び原宿にサロン・ド・テを出店。

内覧会では伝統の味とデザインにこだわり、ケーキの製法について詳細な解説が行われた。

店舗全体からコロンバン100年の歴史が感じられ、原宿に訪れる価値がある。

老舗洋菓子メーカーのコロンバンが原宿に「サロン・ド・テ」を再出店

 老舗洋菓子メーカー「コロンバン」は7月19日、東京・原宿で、サロン・ド・テを再出店した。2020年までの53年間、原宿エリアで菓子や進物などを提供するサロンを営業していたが、渋谷区神宮前4丁目の再開発事業によっていったん閉店していた。4年ぶりに、伝統の菓子や飲食物を提供する店舗が、神宮前4丁目で再開したことで、原宿を訪れる人たちの人気を集めそうだ。

 サロン・ド・テはパリの街などで見かける、ケーキなどを食べながらお茶をするおしゃれな店舗のことをいう。

 営業開始に先立って行われた内覧会で、コロンバンの小澤俊文社長は「創業100周年を迎えた記念すべき年にオープンできてうれしい。伝統の味をたのしんでいただく店なので、内装やイスなどにこだわった」と語った。

 以前の店舗に使われていた大理石の板が、入って左手の壁にはめこまれている。また、イスは「猫足」と呼ばれる優雅なデザインのものを使っているが、これはコロンバンのサロンで長年親しまれてきたデザインだ。

 内覧会では、コロンバンのテクニカルプロデューサーである大野龍男さんが、ケーキの製法などについて詳細な解説が行われた。大野さん自身、南フランスなどのケーキ名店で修業し、長年のコロンバンの伝統的なケーキ製造技術をさらに充実させてきた1人。

 たとえば、まるで白鳥のような美しい形に仕上げられたシュークリーム。大野さんは、「うまくやらないと、ガチョウのようになることもある、と若手のケーキ職人に言い聞かせているんです」と笑う。

 また、イチゴに特化した「アフタヌーンティーセット」(3段)が来年1月から導入される予定についてはすでに発表されていたが、今回のオープン時から2段と3段のセットが提供されている。

 1924年に東京・大森で創業したコロンバンは31年には銀座にコロンバン本店を開店、1階はモダンに、2階はクラシックなサロン風の内装にした。本格的なフランス料理も提供した。同年、やはり銀座に、欧州風のテラス席のある「テラスコロンバン」を開いた。

 今回、オープンした原宿サロンにはテラス席もある。店舗全体から、コロンバン100年の歴史が感じられ、原宿に行く機会があれば、ぜひ訪れたい場所だといえる。