今すぐ実践できる睡眠の質を上げる8つの習慣

AI要約

梶本先生によると、質の高い睡眠を得るためには朝から夜までの過ごし方に注意が必要だ。

睡眠環境の整備だけでなく、日常の行動も睡眠の質に影響することが強調されている。

睡眠の質を上げるためには規則的な体内リズムを維持し、自律神経に負担をかけない生活が重要だ。

今すぐ実践できる睡眠の質を上げる8つの習慣

「質の高い睡眠を得るために、朝起きてから夜寝るまでの過ごし方にも気を配ってほしい」と梶本先生。今回は生活に取り入れやすい8つを教わった。前ページで紹介した睡眠環境を整えたうえでこれらを実践すれば、きっとスッキリした朝を迎えられるだろう。

習慣の積み重ねが睡眠の質を上げる!

 睡眠時の環境のみならず、日常の行動も睡眠の質には大きく影響する。梶本先生に快眠につながる習慣を聞いてみた。

「大前提は、日頃から自律神経に負担をかけない生活を心がけることです。質の良い睡眠を取るには規則的な体内リズムを維持することが欠かせないのですが、自律神経が過度に疲弊すれば体内リズムも乱れてしまいます。当然、快眠にはつながりません」

 怖いのは、よかれと思ってやっている習慣が自律神経に負担をかけ、睡眠を阻害するパターンだ。

「例えば、疲労回復のために温泉へ行く人は多いですが、長時間の入浴は心拍数も体温も上がるので自律神経が疲弊し、逆効果。そうした間違った習慣をやめるだけで、睡眠の質は上がります」

 そこで、梶本先生がおすすめする良質な睡眠のための8つの習慣を紹介。自身が取り入れやすいものから始めてみよう。

睡眠時間を多く取るには早寝を心がけがちだが、もっと肝心なのが「起床時間」だ。「人間は約24時間のサーカディアンリズム(概日リズム)に合わせて動いています。リズムを整えるには起床時間を統一するのが一番。週末など長く寝たい日は就寝時刻を前倒しましょう」

疲労が続く人ほど、睡眠優先で食事がおろそかに。だが、良質な睡眠は朝食から始まっている。「疲れている人ほど、朝はグラノーラなどで軽くすませがちです。でも、朝から動物性たんぱく質を摂って体を温めて血流を高めたほうが快眠につながります。特に、疲労回復物質・イミダペプチドが豊富な鶏ムネ肉などがおすすめ」

枕元に置いたスマホのアラームで起床している人は多いが、これも睡眠にはマイナスの影響が。「せっかく良い睡眠を取っても、大きな音で起こされれば自律神経は疲弊します。自然環境下の体内リズムに同期させるため、朝日を意識した光を使ったアラームを使うと目覚めも改善します」

後編では04~08を紹介していく。

取材・文/藤村はるな イラスト/タイマ  タカシ