「中高6年間に受験勉強に時間を取られたくない」本番直前。中学受験する学校の「決め方」

AI要約

夏休み前の中学受験についてSNSで賑わう学校説明会や見学会の様子が描かれる。

親が子どもの幸せを考える大切さが強調され、受験は子どものために行うべきだというメッセージが込められている。

元大手証券ディーラーの森さんが息子の受験に関するエピソードを通じて、親子の関係や受験の意義を考えさせられる。

「中高6年間に受験勉強に時間を取られたくない」本番直前。中学受験する学校の「決め方」

もうすぐ夏休み。夏休みは中学受験のための「学校説明会」「学校見学会」という言葉がSNSを賑わせる。志望校を決めるための説明会などに行くスケジュールを組むためだ。人気の学校は瞬時にその枠が埋まることもあり、チケット争奪戦の様相を呈することもある。

しかし、それによって焦ったり、イライラしたりして家庭内がギスギスしてしまうと本末転倒だ。中学受験という試験に「挑む」ことは素晴らしいことだが、それぞれの家庭や子どもが違うように「中学受験をしないとならない」ということでは決してない。大切なのは、「周りが受験しているから」ではなく、「子どもがどうしたら幸せになるか」「子どもがどうしたいか」だろう。イライラして喧嘩になるような状況で、受験をしたほうがいいのだろうか?と考えることも必要なのだろう。

「勉強嫌いの息子の中学受験は、完全に親のエゴでした。でも最後に『中学受験をしてよかった』という息子の言葉を聞いてホッとしています」

こう語るのは、森将人さん。慶應義塾大学を卒業した元大手証券ディーラーだ。

どのように「親のエゴ」と感じたのか。そして子どもとどのようにコミュニケーションを取り、「やってよかった」という言葉が出てきたのか。

森さんが率直につづる連載第8回は、6年生の1月。本番直前でナーバスになり、母子でトラブルがあったあとのエピソードをお伝えしている。

森さんの息子の孝多くん(仮名)は、1月無事に前受け校に合格した。

しかし再び森さんの妻と孝多くんが衝突、森さんが帰宅すると、孝多くんが暴れて家はぐちゃぐちゃになっていた。それくらいナーバスになっていたのだ。過去問の答えを写したようなあとも見られたが、ぐっとこらえ、ピリピリしている息子を支えるようにした。すると過去問で上手く解けると「ママ大好き」というなど、子供らしさを見せるのだった。

そんな中で2月1日~5日、東京での中学受験の天王山で「受験する学校」はどのように決めていったのだろうか。