フランス革命をテーマにした名作オペラ『アンドレア・シェニエ』【クラシック今日は何の日?】

AI要約

フランス革命記念日の背景や影響力について紹介。

芸術分野への影響やオペラ作品『アンドレア・シェニエ』について触れる。

クラシック音楽の魅力を広める活動を行うクラシックソムリエについての紹介。

フランス革命をテーマにした名作オペラ『アンドレア・シェニエ』【クラシック今日は何の日?】

難しいイメージのあるクラシック音楽も、作品に秘められた思いやエピソードを知ればぐっと身近な存在に。人生を豊かに彩る音楽の世界を、クラシックソムリエの田中 泰さんが案内します。

今日7月14日は、フランス革命記念日です。この日は「パリ祭」の日として、地元フランスではもちろん、日本においても華やかな祝祭ムードが醸し出されます。

「自由」「平等」「友愛」を旗頭とした資本主義革命の代表例とされる「フランス革命」は、ときの国王ルイ16世と王妃マリー・アントワネットのギロチン処刑という衝撃的な出来事と、その後のヨーロッパ史を大きく書き換えるナポレオンの登場などとともに、歴史上最も重要な出来事の1つとして記憶されています。

その影響力は芸術分野にも及び、ディケンズの『二都物語』とユーゴーの『レ・ミゼラブル』を筆頭に、フランス革命を題材とした作品は枚挙に暇がありません。「フランス革命」こそは、芸術家たちの創作意欲を刺激してやまない魅力的なテーマなのでしょう。

オペラにおいては、断頭台の露と消えた実在の詩人の半生を劇的に描いた、ウンベルト・ジョルダーノ(1867~1948)の代表作『アンドレア・シェニエ』が、プーランクの『カルメル会修道女の対話』とともに、記憶に残る名作です。

一般財団法人日本クラシックソムリエ協会代表理事。ラジオや飛行機の機内チャンネルのほか、さまざまなメディアでの執筆や講演を通してクラシック音楽の魅力を発信している。