【中村憲剛さん】第三子の出産時に「お子さんの命を諦めることも考えてください」と言われて。妻・加奈子さんとどんなことも話し合える夫婦関係の秘訣

AI要約

中村憲剛さんは妻・加奈子さんとの出会いや家庭での役割分担、子育てについて語っています。出会いは大学時代で、彼女の深い考え方に尊敬の念を抱き、20年以上にわたる結婚生活を支えられていることを明かしています。

結婚後には子どもたちの誕生と選手生活が重なり、多忙な中でも妻が子育てを支え、母として成長していったことを述べています。自身も子育てに参加したが、妻の貢献が大きかったことを振り返っています。

彼と妻の関係が深い信頼と尊敬に満ちており、家庭を円滑に運営するためのコミュニケーションや役割分担について語っています。

【中村憲剛さん】第三子の出産時に「お子さんの命を諦めることも考えてください」と言われて。妻・加奈子さんとどんなことも話し合える夫婦関係の秘訣

厳しいプロサッカーの世界で、18年間もピッチに立ち続けたサッカー元日本代表・中村憲剛さん。‘20年に引退した後は、コーチ、解説者として多角的に活動し、著書『中村憲剛の「こころ」の話 今日より明日を生きやすくする処方箋』(小学館クリエティブ)も好評です。後進の育成にも力を入れており、中学生を対象としたサッカースクール「KENGO Academy School」を主催。優れた指導者であり、プライベートでは3人の子どもの父でもある中村さんに、前編では教育方針について伺いました。「家庭において、妻が監督で僕はコーチです」と言う中村さんに、妻・加奈子さんとの関係、歩んできた人生について伺いました。

――妻・加奈子さんと出会ったとき、最初から「この人だ」というひらめきがあったのでしょうか。

中村「いや、それが全然なくて(苦笑)。彼女とは僕が大学4年生の時に出会いました。前年、中央大学サッカー部が関東2部に降格し、中大創部史上初の2部リーグというどん底のときに、彼女はマネージャーとして入部し、部を支えてくれたのです。

活動を共にする中で、視野が広く、思考が深い彼女を尊敬するようになり、“この人と、ずっと一緒にいるんだろうな”と思った瞬間がありました。それからもう20年以上、僕の弱いところも情けないところも全てをさらけ出し、いいところも悪いところも、全部受け止めてくれている。いや、僕だけでなく3人の子どもたちも支えている、大切な存在です」

――中村さんは‘05年に加奈子さんと結婚。‘08年に長男が、’10年に長女が誕生。選手として活躍している時期に、子育ての最も多忙な時期が重なっています。

中村「そうなんですよ。僕が多忙だったので、妻は2歳差の子どもたちをワンオペで育てました。サッカー選手はキャンプもありますし、日本代表の活動が始まると、家を1か月以上、留守にすることもあります。その間、妻は休みなく子育てをしていました。

よく、妻は“私は母になってから強くなった”と言います。思い通りにならない子育てと格闘するうちに、人間的にも深く魅力的になっていった。僕も家にいるときに、おむつ替えやお風呂に入れるなどをやりましたが、ほんの一部を手伝ったに過ぎません」